【ロシアで妊娠&出産予定の人必見】子どもが生まれたらまずどうする?出産後の手続きリスト

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妊娠してから出産するまでは、赤ちゃんに会うのが楽しみな期間ですよね。一方で、出産したら必要な書類を準備したり役所で手続きしたり、やることがたくさんあって不安になりやすいと思います。この記事ではロシアで日露夫婦の間に子どもが生まれた場合の、ロシアで絶対にやらなければならないことについて必要書類や期間などに触れながら、手続きに漏れが出ないように、また産後スムーズに手続きができるように紹介していきます。

ロシア人のパートナーに全部お願いしてもいいと思いますが、自分もある程度手続きの内容を把握しておくと、産後バタバタしなくて済みます。

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【ロシアで妊娠&出産予定の人必見】子どもが生まれたらまずどうする?出産後の手続きリスト(ロシア編)

Свидетельство о рождении(出生登録証明書)

Свидетельство о рождении(出生登録証明書)とは?

Свидетельство о рождении — основной документ ребенка до 14 лет, то есть до момента, когда он обязан получить паспорт.

https://journal.tinkoff.ru/newborn-documents/#comments

出生登録証明書は、子どもが14歳になるまでの国内パスポートの代わりとなる重要な書類です。ロシアには「国内パスポート」(Паспорт гражданина Российской Федерации)と「国外旅行パスポート」(загранпаспорт )の2種類のパスポートがあるんですが、ロシア国内パスポートは、ロシア国内での旅行身分証明書の目的で使用され、14 歳になるとロシアに居住するすべてのロシア市民に与えられます。

出生登録証明書

出生証明書は、子どもの唯一の身分証明書になるため、政府や医療サービスを受ける際や、居住地を登録するときなどあらゆる場面で必要になります。

出産後まず最初の手続きが、こちらのСвидетельство о рождении(出生登録証明書)です。これがないと、後述する手続きは一切できないので要注意。

必要な書類

  1. 申請書(Заявление о рождении от обоих родителей по форме № 1)
  2. 産院で受け取る出生証明書(Медицинское свидетельство о рождении)
  3. 両親のパスポート原本(Оригиналы паспортов родителей)
  4. 結婚証明書の原本(Оригинал свидетельства о браке)

申請書は手続きをする機関でもらえますし、事前にインターネットで印刷することも可能です。申請書って書くことが多いので、事前にプリントアウトして記入しておくといいかもしれません。2の出生証明書ですが、こちらは出産後退院するまでに産院からもらえます。これがないと出生登録証明書が発行できないので、紛失したりしないように気を付けましょう。3、4は特に問題ないと思いますが、3は日本のパスポート(+ロシア語の翻訳&ナタリウスの公証)とРВП、およびВНЖを持っていきましょう。

パスポートのロシア語翻訳は、いろんなところで必要になるので常に用意しておくと焦らずに済みます。

手続きができる機関

手続きできる機関は州によっても異なると思いますが、基本的には戸籍登録機関(загсザックス)、多機能センター(МФЦ)などです。我が家は第一子が生まれたとき2019年はザックスで、双子が生まれた2022年は多機能センターで手続きをしました。リャザンの場合、近年産院内に多機能センター(МФЦ)が併設され始め、必要な書類があれば出産後すぐにでも手続きができるようになりました。なお、出生登録証明書は申請当日に発行してもらえます。

インターネットの情報によると、ゴスウスルーギでも手続きができるようですが、我が家はまだ試したことがありません。

手続きの期限

出生登録証明書の手続きは子どもが生まれてから1カ月以内に行わなければなりません。

Регистрация по месту жительства(居住地登録)

居住地登録とは?

居住地登録をすることによって、住んでいる地域の行政サービス(例:幼稚園への入園手続き)を受けることができるようになります。子どもの居住地登録は、母親もしくは父親の登録している居住地と同じ場所でなければいけません。両親ともに同じ居住地に登録している場合は特に問題がありませんが、もし両親の登録している居住地がそれぞれ違うとき、子どもの居住地は申請者の登録している居住地に登録されます。この場合、もう一人の親から同意を求められることがあるので、事前に申請する機関に問い合わせをしましょう。

居住地登録

子どもがパスポートを受け取ったあとは、パスポートに居住地登録のスタンプが押されます。

必要な書類

  1. 出生登録証明書(Свидетельство о рождении)
  2. 両親それぞれのパスポート(Паспорта обоих родителей)
  3. 申請書(Заявление о регистрации)

МФЦで申請する場合は、申請書は必要ありません。両親のパスポートですが、片方が外国人の場合は必ずロシア語の翻訳(要ナタリウスの公証)を忘れずに。あとは、両親の登録している居住地が異なる場合は、別途書類(同意書など)が求められる可能性があるので、事前に電話で問い合わせをしましょう。

なお、子どもは14歳になるまで手続きに同伴する必要はありません。

手続きができる機関

МФЦ、МВД、ゴスウスルーギでできるそうです。我が家はМФЦで手続きしました。

手続きの期限

出生登録証明書を受け取ってから7日間以内に手続きをしなければなりません。あまり時間がないので、気を付けましょう。

第一子出産時、私と夫で居住地が異なっていた

我が家の場合ですが、実は第一子が生まれたとき、私と夫の登録していた居住地はそれぞれ別の場所で、夫は実母が住んでいるアパート、私は義母名義で購入したアパートでした(実際に一緒住んでいたのは義母名義のアパート)。籍を入れたあとも特に不便さを感じなかったので、夫は居住地登録の変更手続きをしていませんでした(ちなみに、登録している居住地と実際に住んでいる居住地は一致していなければ違法。ただ、ロシア人はけっこう一致してない場合が多い)。そして、夫が一人で子どもの居住地登録手続きにМФЦへ行ったときに、両親の居住地登録が異なる場合は、二人とも手続きに来て同意書を書いてもらう必要があると言われてしまいました。

産後は動くのですらやっとだった私はМФЦまで行けず…。仕方なく夫が私が住んでいた居住地に登録変更手続きをしたあとに、第一子の手続きをしました…。

居住地登録が終われば、ゴスウスルーギで幼稚園の入園手続きができるようになります。第3希望まで選べるんですが、どこも順番待ちなので、待機児童にならないためにも、子どもが生まれたらすぐにもろもろの手続きを済ませる親が多いようです。

なお、многодетная семья(子どもが3人以上いる世帯)は幼稚園入園は優先されるので、待機児童になることは少ないようです。我が家これにあたるので待つことなく、すんなり第一希望に入れました。

СНИЛС

СНИЛСとは?

СНИЛСとは、Страховой Номер Индивидуального Лицевого Счётаのことで、年金・社会保障などの公共のサービスを受ける際に必要になります。

СНИЛС

以前は緑色のカードが発行されていたんですが、最近はA4サイズの紙で発行されています。紛失したときは、СФРの個人アカウントから再度プリントアウトできるそうです。

以前はこういうカードだった(ちなみにこれは私のСНИЛС)

必要な書類

  1. 出生登録証明書(Свидетельство о рождении)
  2. 申請する親のパスポート(Паспорт одного из родителей)
  3. 申請書(Заявление и анкета застрахованного лица)

こちらもМФЦで申請する場合は、申請書は必要ありません。

州のМФЦによって対応は異なるかもしれませんが、運がよければ、МФЦでРегистрация по месту жительства(居住地登録)とСНИЛСが同時に申請ができます。МФЦの人も手続きに慣れているので、子どもが生まれたことを伝えて、どんな手続きができるのか質問するといいでしょう。

手続きができる機関

МФЦ、もしくはСФРでできますが、МФЦだと他の手続きと一緒に申請することができるので、こちらのほうが便利だと思います。

じゃないと、いろいろな機関をはしごすることになるので、かなり大変です。

手続きの期限

特にありません。

полис ОМС

полис ОМСとは?

国立の医療機関で医療サービスを無料で受けるためには保険に加入しなければなりません。полис ОМСとは、ロシア語で“полис обязательного медицинского страхования”の省略のことで、日本語訳すると「強制(加入)医療保険」となります。

ПОЛИС

以前、当ブログ内でも強制(加入)医療保険についての記事を書いたので、もし興味のある方はそちらをご覧ください。

【ロシア在住者必見】強制(加入)医療保険(ОМС)の申請方法

子どもが生まれると、子どもは居住管轄区域の小児科クリニックに登録されるんですが、その登録の際に強制医療保険に加入している必要があります。 無料で医療サービスを受けるために必要な書類です。

Полисは2022年12月1日から電子化され、被保険者にはバーコードと番号が印刷された紙が渡されます。上のполисは長女のなんですが、電子化される前に発行してもらいました。

必要な書類

  1. 出生登録証明書(Свидетельство о рождении)
  2. 子どものСНИЛС(СНИЛС ребенка)
  3. 申請書(Заявление о выдаче полиса)
  4. 申請する親のパスポート(Паспорт одного из родителей)

申請は保険会社、МФЦ、もしくはゴスウスルーギでできます。我が家は私も夫もСОГАЗという保険会社でполисを発行してもらっているので、子どもたちも同じ場所で手続きをしました。полисは申請してから1カ月ほどかかるので、その期間は一時保険証が発行されます。

一時的に発行された保険証

電子化される前は、申請から保険証受け取りまで1カ月ほど時間がかかっていたので、一時保険証の有効期限も申請日から1カ月ほどありましたが、現在は電子化されているということで、もしかしたら手続きはもっと簡単になっているかもしれません。

まとめ

ということで、本日はロシアで日露夫婦の間に子どもが生まれた場合の、ロシアで絶対にやらなければならないことについてご紹介しました。実は、このほかにもロシア人パートナーの国内パスポートに自分の子どもを登録したり、二重国籍を取得した際に内務省に通知したり(二重国籍を取得した日から2カ月以内に内務省に通知する義務あり)、ИНН(納税者確認番号)の申請をしたり…ロシアの外国パスポートを作ったり…とやることはいろいろあるんですが、本日ご紹介した手続きは子どもが生まれたらすぐに取り掛かりましょう。二重国籍については、在モスクワ日本国大使館のホームページでも通知義務についての案内を出しているので、忘れないようにしてください。

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