知り合いを飲みに誘いたいんだけど、ロシア語で何ていうんだろう?
「知り合いのロシア人と酒を飲みかわして、もっと親しくなりたい」と思ってる方がいるかもしれません。
ですが、ちょっと待ってください。
日本人にとっての飲みニケーションは万国共通というわけではありません。
本日はロシアのお酒にまつわるお話とそれを踏まえた上で、相手を飲みに誘うときに使えるロシア語をご紹介します。
ロシア人にとってお酒とは?
お祝いの席で飲むもの
ロシア=ウォッカ=酒飲みが多い
というイメージをお持ちの方は多いかもしれません。でも、そんなことは決してありません。もともとロシア人がお酒を飲む機会は、日本と比べても多くないんです。
ロシア人では、お酒とは何かお祝いの席(結婚式、誕生日、祝日など)で飲むものであり、普段から日常的に飲むことは好ましくないと考えられています。
もちろん、アルコールに溺れてしまい毎日飲んでしまう人もいます。実際運営者の知り合いにも一人だけアルコール依存症の方がいますが、こういうのはごく一部の人だけ。
そのため、ロシアには日本のように毎日自宅で晩酌とか仕事上がりに一杯…という文化はありません。
飲みニケーションという概念はない
大学で日本の飲みにケーションの話をすると、驚くのは学生たち。
日本人のほうがお酒を飲む機会が多いですね。なんでそんな毎日飲むんですか?
と質問されます(笑)
お酒を飲むということは、日本人の社会生活にとっては欠かせないものですし、「人を知るは酒が近道」「酒は本心を表す」ということわざがあるとおり、お酒は社交における潤滑油の働きがあると言っても過言ではありません。それに「下戸の建てたる倉はなし」というぐらいですからね。やっぱり、仕事で成功するにはお酒が重要なキーを握っているのは確かでしょう。
しかし、ロシアにはそのような考えはないので気をつけましょう。
ロシア人にウォッカのことを聞くと苦笑される
よくこんなことを聞く日本人がいます。
旅行でロシアに来たんですが、おすすめのウォッカってありますか?
苦笑するロシア人。
運営者の周りでウォッカを飲んでいるロシア人は1人もいません。そんなこと聞いても「知らないよ」と言われるのがオチです。
まぁ、でもスーパーの陳列棚を見るとウォッカが並んでいるので、ごく一部の人には需要があるんでしょうね。
お酒の席でのルール
お酌は男性のマナー
日本では女性がお酌するのが普通かもしれませんが、ロシアでは全くの反対、男性の仕事になります。
日本の感覚で女性からのお酌を待っていたら、相手の気分を害する可能性もあるのでお気を付けください。
相手のお酒の進み具合に気を配り、タイミングよく注ぎましょう。
なお、ロシアは言わずと知れたレディワーストの国です。
お酌以外にも男性が気を遣う場面は多々あるので、ロシア人女性と会う予定がある方は事前に下調べをしておきましょう(笑)
お祝いの席では順番に乾杯の音頭
ロシアではお祝いの席でお酒を飲むときは、必ず乾杯の音頭をとります。日本でも結婚式の時などに「お二人の前途を祝して」などと乾杯の音頭をとりますが、それと同じような感じです。
「乾杯」にあたる単語はтост(トースト)ですが、日本のようにこの言葉を使うことはありません。
以下によく使われる乾杯の音頭を挙げておくので、参考にしてみてください。
За здоровье.(ザ ズダローヴィエ)
『健康のために』
За нашу встречу.(ザ ナーシュ フストレーチュ)
『我々の出会いを祝って』
За нашу дружбу.(ザ ナーシュ ドルージブゥ)
『我々の友情のために』
За тебя.(ザ チビャー)
『あなたのために』
「一杯どう??」飲みに誘う時に使えるロシア語
ちょっと前置きが長くなってしまいましたが、ここからは飲みに誘いたいときに使えるロシア語をご紹介します。
Давай выпьём!
(ダヴァイ ヴィピヨム)
『飲もうよ』
Игорь: У меня сегодня день рождения. Давай выпьём за это!
(ウ ミニャー シヴォードニャ ジェーン ラジュジェーニヤ ダヴァイ ヴィピヨム ザ エータ)
イーゴリ:今日誕生日なんだ。(お祝いに)飲みに行こうぜ。
Александр: Давай.
(ダヴァイ)
アレクサンドル:いいね、行こう。
Давай сходим в бар.
(ダヴァイ スホージム ヴ バール)
『飲みに行きましょう』
※直訳すると『バー(居酒屋)に行きましょう』になります。
Михаил: Давай сходим в бар. Я угощаю тебя.
(ダヴァイ スホージム ヴ バール ヤー ウガシャーユ チビャー)
ミハイル:一緒に飲みにいこう。おごるよ。
Илья: Спасибо, но у меня уже другие планы.
(スパスィーバ ノ ウ ミニャー ウジェー ドルギーエ プラヌィ)
イリヤ―:ありがとう、でも今日は先約があって。
Михаил: Ну ладно. Тогда в следующий раз.
(ヌー ラードナ タグダー フ スレードゥユシーイ ラース)
ミハイル:そっか。それじゃ、次の機会に。
Не хочешь со мной выпить?
(二 ホーチェシ サ ムノーイ ヴィピチ)
『一緒に飲みに行きませんか?』
Дмитрий: У меня получилось отличное вино. Не хочешь попробовать?
(ウ ミニャー ポルチーロシ アットリーチノェ ヴィノー 二 ホーチェシ パプローバヴァチ)
ドミトリー:いいワインができたんだけど、どう?
Алексей: С удовольствием.
(ス ウダヴォーリストイェム)
アレクセイ:いいね。
※直訳すると『喜んで』になります。
Андрей: Мне на юбилей подарили дорогое вино. Не хочешь вместе выпить?
(ムニェ ナ ユビレイ パダリーリ ダラゴーエ ヴィノー 二 ホーチェシ ヴミェースチェ ヴィピチ)
アンドレイ:記念日に高価なワインもらったんだけど、一緒にどう?
Кирилл: Хорошо.
(ハラショー)
キリル:いいね。
飲みの誘いを断るときに使えるロシア語
Извини, но я за рулём.
(イズヴィニー ノ ヤー ザ ルリョム)
『すみません、今日車なんで…』
За рулёмは「ハンドルを握る」という意味です。
Извини, но я совсем не пью.
(イズヴィニー ノ ヤー サムシェーム 二 ピユー)
『すみません、お酒はやらないんですよ』
※直訳すると『すみませんが、お酒は全然飲まないんです』となります。
Извини, но сегодня я не могу.
(イズヴィニー ノ シヴォードニャ ヤー 二 マグ-)
『すみませんが、今日はちょっと…』
Извини, но я больше не пью.
(イズヴィニー ノ ヤー ボリシェ 二 ピユー)
『すみませんが、お酒はもうやらないことにしてるんですよ』
以前は飲んでたけど、今はもう飲んでいないというときに使います。
他にも
Извини, но я бросил/ла алкоголь.
(イズヴィニー ノ ヤー ブローッシル/ラ アルコゴーリ)
『すみませんが、お酒はやめたんです』
もあります。動詞のброситьは『投げる、棄てる』という意味があります。
Извини, но у меня ещё есть работа на сегодня.
(イズヴィニー ノ ウ ミニャー イショー イェースチ ラボータ ナ シヴォードニャ)
『すみません、今日まだこれから仕事があって…』
Извини, но мне врач запретил.
(イズヴィニー ノ ムニェ ヴラーチ ザプレチール)
『すみませんが、医者から禁止されているので…』
Извини, но я не переношу алкоголь.
(イズヴィニー ノ ヤー 二 ペリェナシュー アルコゴーリ)
『すみません、お酒が飲めない体質で…』
まとめ
いかがでしたか。
最後になりましたが、ロシアではお祝いの席ではシャンパンが好まれて飲まれることが多いです。
運営者も何度か知り合いと一緒に誕生日パーティーや新年のお祝いをしたことがあるんですが、必ずといっていいほどシャンパンが飲まれてました(当の本人は一滴も飲めませんが・笑)。
また、ロシアでお酒を購入する予定のある方は、購入する時間帯に気をつけてください。
というのも、ロシアのスーパーではアルコール飲料の購入できる時間帯が8時から22時までと決まっているからです。
そして、祝日で町中がお祝いモードになるときもお酒の販売が制限されます。
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本日のことわざ
Прощай ошибки чужим, но себе никогда.
(プラッシャーイ アシープキ チュジーム ノ シベー 二カグダー)
『人の失敗は許してやれ、だが自分の失敗は許すな』
「他人の行動を見て、良いところは見習い、悪いところは改めよ」という意味です。
日本語では「人のふり見て我がふり直せ」になります。
それでは皆さん、
また次お会いしましょう!
Пока пока!
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