みなさんはベリーと聞くと何を思い浮かべますか?
「ブルーベリー」、「ラズベリー」、「クランベリー」とか?
運営者自身、ロシアに来るまで恥ずかしながらベリーといったらこの3種類ぐらいしか出てきませんでした。
ロシアに来た当初、ダーチャで栽培されている色とりどりのベリーを見て、その種類の豊富さにビックリしたものです。
そこで、本日はロシアのダーチャで栽培されている定番ベリーをご紹介します。
ダーチャへ行く機会がある方は、事前に名前を覚えておくと会話がスムーズに進むこと間違いなしです。
自然の恵みたっぷり!!ロシアの定番ベリー8選
ロシア人にとってベリーは大切なビタミン源
ロシアは冬がとても長いため、夏にダーチャで収穫できるいろいろなベリーで目一杯栄養を補給して、残りは冷凍保存かジャムにして冬に食べます。
寒い冬を乗り切るための、ロシア人の知恵ですね。
ってことは、冬はベリー系は買えないの?
現在ではスーパーへ行けば一年中野菜や果物を購入することができますが、ベリー系がスーパーに出回るのは稀です。
もし販売していたとしても、高値で取り引きされているので庶民の手には届きません。
そのため、夏の間にいろいろなベリーをダーチャで栽培します。
ダーチャがない家庭はどうするの?
その場合はベリーが市場に安く出回るシーズンに大量購入します。
ちなみに、運営者の自宅には夏に収穫した野菜や果物を保存するための専用冷凍庫があります。
малина(ラズベリー)
日本でも馴染みのあるベリーですね。ロシアでは赤と白のラズベリーがあります。
ロシアでは夏に採れたラズベリーはジャムにしたり、そのまま冷凍庫で保存したりします。
風邪を引いたときに紅茶と一緒にラズベリージャムを食べると発汗作用で熱を下げる効果があるとか。
ロシア定番の民間療法なのか、熱が出ると必ずと言っていいほど「ラズベリージャム食べた?」と聞かれます(笑)
ベリーの中では甘味が強く、ビタミンCが豊富なのでロシア人ではとても親しまれているベリーの1つです。
ちなみに、ラズベリージャムと同様に風邪を引いたときには紅茶と一緒にはちみつを食べたりもします。
特に喉が痛いときははちみつがいいんだとか。
смородина(スグリ)
ロシアには、黒、赤、白のсмородинаがあります。ロシア語ではそのままчёрная смородина, красная смородина, белая смородинаとなります。
果実の色が赤色のものはアカスグリ(レッドカラント)、白色のものはシロスグリと呼ばれています。
黒のスグリは見た目はアカスグリ・シロスグリとそっくりなんですが、別種で日本語ではカシスです。
スグリの葉は香りがとてもいいので、ロシアではハーブティーやピクルスを作る際の香りづけとして使われたりします。
Варенье(ロシア式のジャム)もいいですが加熱すると貴重なビタミンCが損なわれてしまうので、砂糖漬けにしてそのまま食べるのがおすすめです。
клюква(クランべりー)
クランべりはー、モルス(果汁入り清涼飲料)やキセーリ(果物から作った葛湯のような飲み物)に使われます。
モルスはロシア古来の飲み物の一つです。
レストランなどへ行ってビジネスランチを頼んだりするとセットのドリンクについてきたりします。
モルスによく使われるのはклюква(クランベリー)、 чёрная смородина(カシス)、красная смородина(アカスグリ)、ежевика(ブラックベリー)、брусника(こけもも)などなど。ベリー系なら何でも大丈夫です。
運営者が初めて飲んだ時の感想は「アセロラドリンクのようなさっぱりした飲み物」でした。
キセーリもモルスと似ていますが、こちらはじゃがいもやとうもろこしの澱粉でトロミをつけた飲み物です。
ロシアでは澱粉でトロミをつける料理は見たことがありませんが、飲み物で澱粉を使います。
腹持ちがよく、澱粉と砂糖の量を調整すれば、ダイエット食にもなります。
крыжовник(セイヨウスグリ)
別名グースベリーと呼ばれるこちらのベリー。
寒冷地での栽培が適しているので、日本では東北地方や北海道で主に栽培されているようです。
様々な品種が存在しますが、どれも大きさにさほど違いは無く1㎝程度か少し大きいくらい。
果肉はジューシーで中に小さな種が入っています。味は酸味が強めのマスカットでしょうか。
運営者は生まれも育ちも東京だったので、ロシアに来るまでグースベリーの存在を全然知りませんでした。
ロシアではそのまま生食したり、варенье(ロシア式のジャム)を作ったりします。
セイヨウスグリで作ったваренье(ロシア式のジャム)は見た目が本当にきれいで『царское варение』(王族のジャム)とも呼ばれています。
Ежевика(ブラックベリー)
ブラックベリーはバラ科キイチゴ属のベリー類で、ラズベリーと同じ木イチゴの仲間です。
見た目がそっくりですよね。
大きさはラズベリーよりも一回り大きく、ブラックベリーが実るとその重みで枝が下に垂れるほどです。
しっかり熟したものであれば、ラズベリー同様生食に向いています。
甘酸っぱかったらジャムにしたり、ソースにしたり…、もしくはケーキなどのトッピングにも使用されたりします。
Облепиха(シーバックソーン)
日本ではシーバックソーンと呼ばれているベリーです。
北海道の一部で栽培されている栄養価の高い果物で、小さなオレンジ色をしています。
日本でも最近「奇跡(生命)の果実」と呼ばれ、健康食品として注目を集めているようです。
栄養価がとても高いのですが、
レモンのように酸味が強いので、生で食べるのはおすすめしません。
我が家ではそのまま冷凍庫に入れて、食べたいときに加熱処理はしないで砂糖漬けにして食べています。
シーバックソーンは果実や種からオイルを抽出することもでき、このオイルが肌にとても良いと言われています。
日本でもシーバックソーンオイルはけっこう有名みたいですね。
ただ、実はひとつひとつ丁寧にとらなければいけないため、収穫がとーっても大変です。
земляника(野イチゴ)
日本語では野イチゴとかワイルドストロベリーと呼ばれています。
野イチゴという名前からもわかるように、イチゴの野生種なのでとても丈夫な植物です。
ロシアでは森に自生しているので、シーズンになるとみんな野イチゴ狩りに出かけます。
地域によって時期は異なりますが、リャザンは大体6月の下旬ごろから7月の中旬か下旬ぐらいまでです。
果実は小ぶりでブルーベリーぐらいのサイズ、イチゴ以上に芳醇な香りが特徴です。
клубника(イチゴ)
ダーチャで栽培される定番中の定番…それが、イチゴです。
長い冬が終わり、5月上旬からダーチャシーズンが始まるんですが、ベリーの中でもっとも収穫時期が早く、6月中旬頃から収穫できるようになります。
市場に出回る時期も6月ごろからで、1㎏350ルーブル(560円)ぐらいで購入できます。
まとめ
いかがでしたか?
本日ご紹介したロシア定番ベリーですが、実はほかにもчерника(ビルベリー), шиповник(シポーヴィニック), рябина(ナナカマド),брусника(コケモモ), голубика(ブルーベリー)などなど…、ほかにもたくさんあるんです。これだけでもロシアに色んなベリーがあることがわかりますね。
夏にロシアを旅行される予定のある方は、ぜひ市場で新鮮なベリーを堪能してみてください。
それでは皆さん、
また次お会いしましょう!
Пока пока!
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