【長期保存可】ドライフルーツメーカーで作る干しりんご

この記事は約5分で読めます。

皆さんは、дача(ダーチャ)ということばを聞いたことがありますか?

ロシアに興味のある方だったら、ご存じの方も多いかもしれません。

дача(ダーチャ)とは、郊外にある菜園付きセカンドハウスのことで、ロシアではほとんどの人が所有しています。

ロシアは、日本と同じように5月の上旬に大型連休があるため、5月から本格的なダーチャシーズンになります。平日は仕事をし、金曜日の夕方から日曜日の夕方までダーチャで畑仕事をしたり、シャシリクを焼いたり…と楽しいひと時を過ごします。

8月になると野菜や果物の収穫時期です。ロシア人にとっては、1年で最もうれしい時期のひとつです。

この時期は、どの家庭も冬に向けての保存食作りで大忙し。

そういう、運営者も毎年キッチンでせっせと保存食作りをしています。

 

本日は、ダーチャの庭に必ず植えてあるりんごの長期保存方法と、その中のひとつである干しりんごの作り方をご紹介します。

スポンサーリンク

りんごの種類

ロシアには膨大な種類のりんごがありますが、どの家庭にも必ずлетние сорта яблок(ранние сорта яблок)と呼ばれる、7月中旬から8月の下旬まで収穫できるりんごと、зимние сорта яблок(поздние сорта яблок)と呼ばれる、9月中旬から10月下旬まで収穫できるりんごが植えられています。

夏に収穫できるлетние сорта яблок(ранние сорта яблок)は、種類によっても差がありますが、10~15日間しか保管できません。反対に秋に収穫できるзимние сорта яблок(поздние сорта яблок)は、冷暗所に置けば長期保存可能です。

そのため、夏に収穫できるりんごは収穫後すぐに消費しなければなりません。しかし、そのまま食べるだけでは消費しきれないため、調理・瓶詰して長期保存できるように加工します。

りんごを長期保存するための方法

ロシアでもっとも一般的な調理法は以下のとおり。

1. Варенье(ヴァレーニエ)

Wepin / Pixabay

Варенье(ヴァレーニエ)とは、ロシア風の果実のシロップ漬けです。Варенье(ヴァレーニエ)は果実の栄養価やビタミンを閉じ込め長期保存ができるため、長い冬を越さなければならないロシア人にとっては、大切な栄養源です。材料は果物と砂糖だけ。無添加なので、身体にとってもやさしい。ゼリー状のДжем(ジャム)とは違い、果実が丸ごと入っているのが特徴。

2. Компот(コンポート)

jarmoluk / Pixabay

コンポートと聞くと、果物の砂糖煮を想像される方も多いかもしれません。ケーキやアイスクリームによく添えられてますよね。でも、ロシア圏ではちょっと違います。同じкомпот(コンポート)という名前ですが、こちらでは飲み物なんです。水と砂糖を煮て作ったシロップに果物を入れれば完成。瓶詰にすれば長期保存できます。こちらではポピュラーな飲み物です。レストランのビジネスランチなどでよく出されます。

3. Сок(ソーク)

rawpixel / Pixabay

自宅にスロージューサーがあれば、100%りんごジュースもおすすめです。完熟したりんごは甘味と水分が豊富です。スロージューサーでりんごジュースを作り、瓶詰にすればいつでも好きな時に100%ジュースが楽しめます。

4. Сушеные яблоки(シュショーンヌィエ ヤーブラキ)

congerdesign / Pixabay

日本でもおなじみの干しりんご。ロシアでも作られています。そのままチップス感覚で食べてもよし、いろんなドライフルーツを熱湯に入れ、砂糖や調味料で味をつければкомпот(コンポート)にもなります。

では、Сушеные яблоки(シュショーンヌィエ ヤーブラキ)の作り方を見ていきましょう。

干しりんご(Сушеные яблоки)の作り方

材料

・りんご 好きなだけ

道具

・ドライフルーツメーカー(сушилка для фруктов и овощей)

作り方

1. りんごはよく洗い、4等分に切り、ヘタと種を取り除きます。

 

2. 好みの厚さに切って、トレーにのせます。

 

3. 60~65℃、18時間に設定し、あとはひたすら乾燥させます。途中、下の段と上の段のトレーの位置を交換させてください。

↑上の段はできあがったもの、下の段は入れたばかりのもの。

 

↑出来上がり

 

4. 瓶か布の袋に入れて完成です。湿気の少ない場所に保管してください。

↑ロシアは年間通して湿気が少ないため、瓶詰にしてそのまま保管することが多いです。

まとめ

いかがでしたか?

市販のドライフルーツは、保存料や漂白剤、着色料などの添加物されていることが多いため、健康面で心配という人も、自家製なら安心して召し上がれます。また、保存する場所も取りません。もし自宅に大量のりんごがあったら作ってみてください。

本日のことわざ

Свет не без добрых людей.

(スヴェート 二 ベズ ドーブルィッフ リュジェーイ)

直訳すると「世の中、善人ばかり」です。

つまり、「渡る世間に鬼はなし」という意味です。

 

それでは皆さん、
また次お会いしましょう!
Пока пока!

コメント