突然ですが、皆さんは自分の誕生日をどうやってお祝いしますか?恋人とレストランへ行きますか?それとも、家族でお祝いをしますか?
誕生日は1年に1度だけの特別な日です。当然ですが、国が変わればお祝いの仕方も異なります。
本日はロシア在住7年目の筆者が、ロシアの誕生日事情をご紹介します。これからロシアへ行かれる方、必見ですよ~!!
日本とは違う?ロシアのお誕生日事情とは?
誕生日パーティーは主役本人が主催
日本の誕生日パーティーは、誕生日を迎えた人の友人や家族などが企画することが多いですよね。
でも、ロシアは違うんです。
ロシアの誕生日パーティーはもっぱら誕生日を迎える本人が主催し、親しい人々を自宅やレストランに招待しご馳走します。
前祝いはタブー
ご存じの方も多いかもしれませんが、ロシアでは前祝いは不吉なことを引き起こすと考えられているためタブーとされています。
日本人の感覚で「あ、そういえば明日誕生日だったよね。1日早いけどおめでとう!!」なんて言うのは禁止です。
たとえ面と向かって言えなくても、誕生日当日にメッセージや電話でお祝いを伝えましょう。
誕生日パーティーの費用は本人負担
ロシアの誕生日パーティーは、自宅で開くこともあれば、レストランやカフェなどで開くこともあります。ただ、いずれの場合もパーティーにかかる費用は誕生日を迎えた本人が参加者全員分を負担するのが一般的です。
そのため、ロシアでは誕生日パーティーをする場合、ごく親しい友人や家族だけ招待してお祝いをすることが多いです。
私も知り合って以来とても仲良くしている友人が数人いるんですが、毎年レストランやカフェに招待してくれたり、自宅でご馳走を振舞ってくれたりしてくれます。
主役が企画する側なので、レストランやカフェのチョイスは本人次第。
年に1回の特別な日なので、主役が自分の好きなようにお祝いをするのが普通です。
なお、招待された側はご馳走してもらう代わりにプレゼントを持って行くのがマナーです。
年上がおごるという習慣はない
一度だけ学生とカフェへ行ったことがあるんですが、たまたまその日は学生の誕生日でした。
学生とSNSで繋がっていた私は事前にこの日が学生の誕生日だとわかっていたので、日本のプレゼントを用意してカフェへ行きました。

今日は学生の誕生日だし…。
と喫茶店では払う気でいた私。
学生が誕生日だからというのもありましたが、私の方が一回りも年上だったので、ここはやっぱり私が払うのが普通だと思いました。
ところがいざお会計になった時に財布を取り出すと、それを見た学生が血相を変えてこう言ったのです。
「先生、今日は僕の誕生日ですから、ここは僕が全部払います。先生は払わないでください」
ビックリしてしまいました。その後、日本とロシアの文化の違いを説明しましたが、学生は断固拒否。
私がロシアにいることもあり、結局お言葉に甘えさせてもらいました。
学生の身分だとそれこそお金がないだろうに…。カフェに行ったことを若干後悔してしまいました。
でも、今日の誕生日のためにアルバイトでお金を貯めたと誇らしげに語ってくれた学生さんの頼もしい顔は今でも忘れません。
花束のプレゼントは奇数本で
ロシアでは花束をプレゼントすることがけっこう多いんですが、気をつけなければならないのが贈る本数。
偶数本はお葬式で使われ、「別れ」を連想させるため、お祝いの場では必ず奇数本になるように用意しましょう。
なお、ロシアでは菊の花もよく花束として贈られてます。
ただし、アレンジフラワー(造花)はやめましょう。
というのも、アレンジフラワー(造花)はお墓に供えるものなのでプレゼントとしてあまり相応しくありません。
日本だと、ギフトやプレゼントとしてよく贈られるんですけどね。
他にも、ナイフやはさみなどの鋭利なものや、ハンカチなどは不吉な贈り物として考えられているため、贈らないほうが賢明です。
まぁ~、最近の人は花束の本数以外は特に気にしていないので、そこまで気をつける必要もないかもしれませんが。
本人が職場や学校に誕生日ケーキを持って行く
自分の誕生日に職場や学校にケーキやジュースを持って行く人もけっこういます。
「今日は私の誕生日だから食べてね」とケーキを振る舞い、居合わせた人から「С днём рождения!(お誕生日おめでとう)」とお祝いの言葉をかけてもらったり、プレゼントをもらったりします。
日本だとあり得ないかもしれませんが、職場にシャンパンを持ってきてお祝いする人もいます(笑)
「職場なのに…」と思ってしまいますが、「一杯ぐらいなら大丈夫よ」と考えているロシア人は多い気がします。1年に1回の特別な日ですしね。
ちなみに、勤続年数が長かったりするといろんな人にお祝いしてもらえるので、両手に抱えきれないほどのプレゼントや花束を持っている人も。
ちなみに、ケーキはお店で買ったものがほとんどです。

同僚が誕生日の日に持ってきたケーキ

クリームたっぷりのケーキ
職場にケーキが置いてあると、すぐに誰かの誕生日(もしくは、何かのお祝い)だとわかります。
プレゼントを用意してなかったりすると、大慌てで買いに行くこともしばしば…(笑)うっかり誕生日を忘れてしまうと大変なことになります。
自宅で誕生日パーティーをする場合
誕生日を迎える本人がご馳走の準備をするんですが、招待されたほうは誕生日プレゼントの他に、ケーキ、ジュースを持って来てくれることが多いです。
ロシアでは自宅に招かれると手ぶらで来てはいけないという慣わしがあるようで、招待された人はプレゼントの他に手土産を持って来ることがほとんどです。その手土産のほとんどが、ケーキやジュース、お菓子なんです。
そんなことは露知らず、自宅で誕生日パーティーを開いたときにご馳走とお祝いのケーキを作った私。
なんと知り合い数人がケーキを持ってきてくれて、テーブルの上には3ホール+私が焼いたケーキが…なんてことがありました(笑)
まぁ、ロシア人は甘い物が大好きなんで、ほとんどなくなりましたけどね(笑)
それに、もしパーティーで何か余ったとしても自宅に持って帰ってもらう習慣があるので、たくさんある分には特に問題ありません。
ただ、それ以降誕生日パーティーをする場合は、誰かがケーキを持ってきてくれることを想定して、自宅ではケーキを準備しなくなりました(笑)
まとめ
いかがでしたか?本日はロシアの誕生日事情についてご紹介しました。
ロシアで自分が誕生日を迎える場合、誕生日の主役本人が誕生日パーティーを企画することをしっかり覚えておきましょう。
そして、誕生日パーティーに招待された友人はプレゼントと手土産(お菓子やケーキ、飲み物など)を忘れずに。
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