【ロシアで妊娠&出産⑩】妊娠25週、ハイリスク妊婦として周産期母子医療センターへ

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先週の火曜日にお世話になっている産院へ妊婦健診に行ってきたばかりですが、「ハイリスク妊娠」ということで、渡され紹介状を手に昨日(1月14日)周産期母子医療センターへ再度妊婦健診に行ってきました。

今回はそのときのお話です。

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【ロシアで妊娠&出産⑩】妊娠25週、ハイリスク妊婦として周産期母子センターへ

紹介状に書かれたハイリスク妊娠

先週受けた妊婦健診のときに、担当医からいきなり周産期母子医療センターを受診しろと言われた私。このときは、「なんでわざわざ?」と思っていましたが、渡された紹介状を見るとどうやら私が「ハイリスク妊娠」だかららしいのです。私の中ではここまで順調に来ていたつもりだったんですが、紹介状には、

・双胎妊娠
・帝王切開の傷跡
・僧帽弁逸脱症(軽度)

と記載されていました。どうやら、これがハイリスク妊娠にあたるようです。僧帽弁逸脱症については詳しく触れませんが、実は妊娠初期から中期にかけて、息苦しさを感じていて肩で息をしていたことがありました。コロナ禍で常に外出時はマスクを着用してるし、今回は双胎妊娠だから多少の息切れは仕方がないと思っていたんですが、その様子を見ていた担当医から循環器科へ行くようにと紹介状を渡され、予約して後日受診。心エコーをしてもらい、軽度の僧帽弁逸脱症が発覚しました。ただ、循環器科の先生からは「異常なし」と言われていたので、特に心配もしてなかったし、このまま問題がなければ今通っている産院で出産できると思っていました…周産期母子センターに行くまでは!!(苦笑)

担当医からは「異常がなければ産院でも出産可能」と言われていたんですが、よくよく考えれば、双胎妊娠&帝王切開の傷跡がある時点ですでにハイリスク妊娠に分類されるよね…(苦笑)そんな思わせぶりなこと言わないでほしいわ。

周産期母子センターの妊婦健診へ

前回は妊娠初期胎児スクリーニング検査と新型出生診断(NIPT)を受けに周産期母子医療センターへ行きましたが、今回はハイリスク妊娠での受診。正直、イヤな予感しかしなかったんですが、担当医に言われたからには行かないわけにはいきません。いつも通り義母に息子をお願いし、タクシーで行ってきました。

今回は片道18㎞(約35分)で360ルーブル(≒540円)でした。安いときは300ルーブル(≒450円)もしないんですけどね。

【ロシアで妊娠&出産③】妊娠初期胎児スクリーニング検査&新型出生前診断(NIPT)を受けに周産期母子医療センターへ

リャザンの周産期母子センター

いつ見ても立派な建物ですね~。見た目だけだと、国立の医療機関とは思えない(笑)建物に入ったら、まずはクロークに上着を預け、持参した靴カバーを履きます。そして、受付で手続きを済ませ、そのまま診察室へ。入口には、付き添いの男性陣がソファに腰かけていたんですが、いっしょに来てもらってた女性が羨ましくてしょうがなかった(笑)

妊婦健診で言われた衝撃の一言

ここでの妊婦健診は初めてだったので、最初に怒涛の問診。しかも、ロシア語がめちゃくちゃ速い。「最終月経初日はいつ?」「妊娠何週目?」「1回目の妊娠はどうだった?」「一度流産してるけど、いつごろ?」「前回の帝王切開だったけどどうして?」などなど、とにかく質問攻め。いや、質問攻めは別にいいんですけど、ロシア語があまりにも速すぎて面食らってしまいました。しかも、こちらのことは全然見ようとはせず、パソコン画面に患者の情報を打ち込んでいた医師。控え目に言って、感じ悪い(笑)まぁ、他所から来た患者を丁寧に診る気なんてないんでしょうが、それにしても態度に出すぎ。日本みたいに患者の気持ちに寄り添って診察してくれる医者なんてそうそういないから、別に期待はしてないですけどね。それにしても、感じ悪い(笑)

問診が終わると、体重、血圧、腹囲、子宮底長測定。そして、超音波ドップラー(胎児心音計)で双子の心音チェックと足の浮腫みチェック。先週産院で妊婦健診したばかりなので、変化はなし(笑)

…でそれが終わった後、医師から衝撃の一言。

じゃぁ、ここで出産ね。産院には今まで通り定期妊婦健診に通ってもらって、経過が良ければ妊娠32週にまたこちらを受診してもらいます。

はいー!?

まさに寝耳に水。

え?え?2番の産院(私がお世話になってるとこ)じゃ出産できないんですか?

あっけにとられる私に、「担当医がここを紹介したってことは、そういうことでしょ」と冷たく言い放つ医師。そんなこと聞いてない。ハイリスク妊娠だから周産期母子医療センターを受診するように言われただけだったので、でっきりここでの健診に異常がなければ自分がお世話になっている産院で出産できると思ってたのに!!!

私の希望は見事に打ち砕かれました。

周産期母子医療センターで出産したくない理由

私がここまで周産期母子医療センターで出産したくない理由…それは、1月にスキャンダルが発覚したから。長年不妊治療を行っていた夫婦が、去年の12月に周産期母子医療センターで第一子を出産したんですが、医療ミスで赤ちゃんが脳死状態になってしまい、1月に亡くなったそうです。胎児が大きく、自然分娩は難しいと判断され帝王切開をすることになっていたにも関わらず、陣痛が始まってから急に自然分娩するように言われたそうです。女性はその場で抗議をしたそうですが、その声に耳を傾ける医療従事者はいなかったそうです。結局胎児は産道をうまく通れず、慌てて吸引分娩の処置が行われたそうですが、生まれた赤ちゃんは脳死と判断されたそうです。

あまりにも衝撃的な内容で、このニュースを見たときは絶句。周産期母子医療センターはもともと口コミもあまり良くなく、知り合いからは「経験の浅い医師が集まるところだから、あそこでは産まないほうがいい」と言われていました。

今も事実関係は調査中ですが、つい先日、医療事故当事者の上司が責任を取って辞任したそうです。で、肝心の医療事故当事者はというと、今も仕事を続けているとのこと。夫婦はこれに対し不服を申し立てている段階ですが、この先どうなるのか先は読めません。

この事件がなかったら、周産期母子医療センターで出産することになっても仕方がないと思っていました。でも、今ははっきり言えます。
こんなところで出産したくない。

ハイリスク妊娠だけど、正直周産期母子医療センターで出産することのほうがハイリスクだと思ってしまったほど。もし、仮にここで出産するしか方法がない場合は、知り合い経由で腕のいい医師を探し出し、個人的に契約を結ぶしかありません。もちろん、契約を結ぶので金銭のやり取りも発生します。無料で産むことももちろん可能ですが、その場合は当日勤務している医師が担当となるので、運を天に任せるしかありません。ギャンブル?まさにロシアンルーレット(もう自虐に走るしかない)。

保険に入っていれば医療費は基本かからないロシアですが、こういうところで落とし穴が出てきます。万が一、医療事故当事者に当たってしまったら…と考えたら、恐ろしくて仕方がありません。

Роды по ОМС в Москвеも視野にいれるべき?

最近、ネットで大々的に広告されてるのが、モスクワでの無料出産プロジェクト。その名もРоды в Москве”

Проект «Роды в Москве» бесплатно помогает будущим родителям узнать о преимуществах столичных родильных домов, выбрать подходящий и получить подробную информацию о госпитализации, независимо от места проживания. «Роды в Москве» — это возможность получить в роддомах Москвы медицинскую помощь бесплатно по полису ОМС.

引用元:https://roddom.msk.ru/o-proekte

ОМС(обязательное медицинское страхование)と呼ばれる強制(加入)医療保険に加入していれば、モスクワで無料で出産ができるらしい。無料の上に、出産祝いに20000ルーブルか赤ちゃんにプレゼントをくれるとか。何なんだこのプロジェクト(笑)裏があるとしか思えない。

ロシアではタダほど怖いものはありません。ましてや、お金までもらえちゃうとなると…完全にホラーです(苦笑)ちょっと身構えちゃいます。

【ロシア在住者必見】強制(加入)医療保険(ОМС)の申請方法

でも、すでに知り合いからはリャザンの周産期母子医療センターで出産するくらいなら、コロムナ(モスクワ州にある町)の周産期母子医療センターへ行ったほうがいいと言われてます(苦笑)どうやらコロムナの周産期母子医療センターのほうが口コミがいいみたいです。しかも、モスクワ州なので、このプロジェクトで無料で出産できます。ただ、今はコロナ禍でどこも人手不足らしく、コロムナはコロムナで問題があるそうですが…。

日本人でこのプロジェクトに実際に参加したことのある人はいないかな~?いたら、体験談を教えてほしい(笑)でも、息子2歳もいるし、やっぱり遠くで産むのは無理かなぁ…だからといって、リャザンの周産期母子医療センターで出産したくないしなぁ…。と

興味のある方はроды в Москвеの公式サイトをご覧ください。

最後に

ようやく妊娠25週目です。最近は排便がないと便によって内臓が圧迫され、一日中体調が悪くなるようになりました。便が出ないだけで、こんなに苦しいの!?っていうぐらい、とにかく苦しいです。便によって内臓が圧迫されるので、もちろん食べることもままなりません。幸い、便はほぼ毎日出ているので今のところあまり問題にはなっていませんが、すでに私のお腹はキャパオーバーのようです(涙)食べると内臓が圧迫され、便が出ないと内臓が圧迫され…もう勘弁してほしい(涙)ときどき弱音が出ると、夫が「あともう少しだから」と励ましてくれるのですが、いかんせん余裕がないので「くそー、妊娠したことないくせに軽々しくあと少しとか言うな―」となってしまいます(苦笑)

今回は周産期母子医療センターの件でかなり精神的に落ち込みましたが、こうなった以上は何か解決策を探すしかありません。あーぁ、日本で産めたらいいのに…と思ってしまいました。二重国籍取得するためにはロシアで産むしかないので、結局日本は選択肢に入らないんですけどね…。

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