【ロシアで妊娠&出産③】妊娠初期胎児スクリーニング検査&新型出生前診断(NIPT)を受けに周産期母子医療センターへ

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ロシアで3回妊娠し、うち1回は稽留流産で掻爬手術を受け、まさかの5日間入院。2回目は無事出産まで辿りつけたけど、妊娠後期で息子が逆子になり、さらに児頭骨盤不均衡で帝王切開。そして、今回の妊娠はまさかの双子発覚。ロシアに来てからというもの、本当にいろいろ経験しているRIEです。

さて、本日は妊娠初期のスクリーニング検査について、私の体験を交えてお話をします。

あくまでリャザンでの経験なので、他の地域では多少異なることもあると思います。それを踏まえた上でお読みください。

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【ロシアで双子妊娠&出産③】妊娠初期胎児スクリーニング検査&新型出生前診断(NIPT)を受けに周産期母子医療センターへ

初!!周産期母子医療センターへ

リャザンには現在、産院(роддом)が2つと周産期母子医療センター(перинатальный центр)が1つあります。2019年に息子を妊娠・出産したときは、産院(роддом)が3つあったんですが、そのうち1つは閉鎖されたようです。私はリャザンにある、2 роддомにお世話になっているんですが、今回は妊娠時の年齢が35歳以上だったため、より詳しく検査ができる周産期母子医療センターへ行くことになりました。

そうそう、ロシアでは大抵通院する病院と出産する病院が別々のことが多いそうなんですが、私たち夫婦がお世話になっているところは、産院の中に産婦人科も入ってます。

電話で予約取るだけで一苦労

移民局もそうだけど、国立機関って本当に電話が繋がらない(リャザンだけ?)。電話をかけ続け、繋がったのは1週間後の11月9日。なんとか18日の10時50分に予約が取れました。たかだか電話で予約を取るだけなんですが、ロシアでは無駄に労力と時間を使います(苦笑)電話の対応がとてもよかったのがせめてもの救いでしょうか。

持参するものは、吸水シート(ペットシート)、お腹のジェルを拭くタオル、パスポート、СНИЛС、ВНЖとのこと。まぁ、妊婦健診での通常装備ですね。当たり前なので言われませんでしたが、もちろん靴カバー(бахилы)も必要です。

あとは当日しっかり食べてくるようにとの指示がありました。赤ちゃんがエコーに写りやすくなるようにかな?よくわかりませんでしたが、つわり中で食べるのも一苦労だったので、「む〜り〜」と叫んでました(苦笑)

1人で周産期母子医療センターへ

今回妊娠3回目ということもあり、妊婦健診は一人で通っていたんですが、スクリーニング検査だけは一緒に来てほしいと無理を承知で夫に予めお願いしてた私。

…ですが、結局仕事の都合で一人タクシーで行くことになりました(泣)

まぁ、コロナ禍で夫は入り口で待つことしかできなかったので、結果的について来なくて正解だったかもしれません(苦笑)でも、そばにいるってだけで安心感がありますよね。

ちなみに、息子の面倒は義母が引き受けてくれました。平日は夫が仕事でいないので、何か用事があると必ず義母にお世話になっています。義母には感謝しかありません。

さて、周産期母子医療センターですが、マルシュルートカで乗り換えせずに行けたんですが、我が家からは片道15㎞も離れていたし、コロナ感染も心配だったので、タクシーで行くことにしました。10時にタクシーで出発し、25分ほどで到着。Яндекс таксиを使ったんですが、行きはкомфортで350ルーブル(≒525円)、帰りはэкономで260ルーブル(≒390円)でした。日本の感覚だと「っ安!!!」って思う方が多いかもしれませんが、リャザンのマルシュルートカは1回23ルーブル(≒35円)なので、まぁ…現地の人にとっては決して格安というわけではありません。

夫からはкомфортのほうが車のランクもいいし、運転も比較的丁寧(笑)だと言われたので、比較してみましたが、あまり差はありませんでした(爆笑)運転手にもよるのかな~。

近代的な建物の周産期母子医療センター到着

周産期母子医療センター

広い敷地に近代的な建物が印象的でした。比較的新しい建物のようで、院内もとてもきれいで驚きました。

入り口を入ると、すぐ横にクロークがありました。そこでコートを預け、靴カバーを履きます。大きくなったお腹が邪魔して、靴カバー履くのがけっこう大変です。

靴カバー自販機(その横はクローク)

その後受付で検温し、エレベーターで5階へ。受付で必要書類を渡すと、カルテを作成している間にお手洗いへ行くように促されました。どうやら検査前に行くことになってるみたいで、わたしのあとに来た女性もお手洗へ行くようにと言われてました。

5階の待合室

院内のお手洗い

お手洗いですが、清潔感あって感動したので一枚記念に撮影(笑)病院によっては稀に不衛生なお手洗いもあるので、このレベルはなかなかのものです(笑)

衛生面を考慮して便座はありません。空気椅子のようにお尻を浮かした状態で用を足さなければならないため、妊婦にはけっこう難易度が高めです。

お手洗いを済ませ、待合室で待っていると、ほどなくしてカルテが作成され自分の予約時間に名前が呼ばれました。

胎児スクリーニング&新型出生前診断(NIPT)

この日受けた検査は2つ。

  • 胎児スクリーニング検査(超音波検査)
  • 新型出生前診断(血液検査)

スクリーニング検査は、胎児の先天性異常の確立を血液検査と超音波検査の結果、そして母体の年齢を組み合わせて出しますが、日本では賛否両論ありますよね。受けるも受けないも患者さんの意思だと思いますが、ロシアでは全妊婦が対象のため、有無を言わさずやります。

息子を妊娠したときは、これがスクリーニング検査だとは露知らず、気が付いたら検査結果を渡されていました(苦笑)

名前を呼ばれ検査室に入り、持参した吸水シートを診察台に敷くと、超音波検査士から膝までズボンをおろして横たわるように指示がありました。…が、今回は経腟ではなく経腹エコーでした(膝までズボン下ろす意味あったんだろうか…まあ、別にいいけど笑)。

検査中は相変わらず画面は見れず…。超音波検査士が胎児の大きさや発育に異常がないか画面とにらめっこしてました。

エコー写真をもらえるかな~(ワクワク)と少し期待してたんですが、そちらももらえず(印刷代の節約?笑)検査が終わったら、胎児の様子を画面に映して見せてはくれましたが、特に説明はなく検査終了(笑)

検査結果を受け取ったら、次は隣の部屋に待機してる医師に診断を聞きに行きました。日本とは違い、超音波検査士はエコー検査をするだけなので、詳細は診断結果を基に医師から告げられます。

そして、診断結果ですが、幸いエコー検査での異常は特にないとのことでした。このあと血液検査のために指先から採血し、この日は終了。血液検査で異常が見つかれば明日電話で連絡があるとのことでした。

次の日不安な1日を送りましたが、特に異常はなかったようで、電話はありませんでした。正直、この2日間生きた心地がしませんでした。

胎児ドッグと新型出生前診断(NIPT)の結果は、私がお世話になっているроддомを経由して後日私の手元に届きました。周産期母子医療センターをあとにしたのは、11時20分。滞在時間は1時間ほどでした。待ち時間もなく、スムーズに検査が受けられて、国立の医療機関にしては対応がよかったと思います。

後日渡された新型出生前診断の結果を一部抜粋して載せておきます。

新型出生前診断の結果

妊娠期間中に実施される超音波検査は3回のみ

さてさて、ここからは妊娠中における超音波検査についてお話をします。

日本では妊婦健診のたびに超音波検査で胎児の成長や異常がないか診てもらえますが、ロシアは基本、妊娠初期・中期・後期の3回のみとなっています。日本でいう「胎児ドッグ」、「胎児スクリーニング検査」と呼んだほうが正確かもしれません。医師ではなく、超音波検査技師(Врач УЗИ (узист) )が担当してくれます。

妊娠初期超音波検査(妊娠11~13週):УЗИ скрининг 1(первого) триместра беременности
妊娠中期超音波検査(妊娠18~22週):УЗИ скрининг 2(второго) триместра беременности
妊娠後期超音波検査(妊娠30~34週):УЗИ скрининг 3(третьего) триместра беременности

もちろん、医師の判断によっては追加でエコー検査をオーダーしてくれます。

私が息子を妊娠したときは、計5回エコー検査をしました。胎児スクリーニングが3回と、残りの2回は息子の妊娠が発覚した際に医師が心拍確認のためにオーダーしてくれたエコー検査、もう1回は妊娠中期に行った胎児スクリーニングで切迫流産と診断された後に、切迫流産の危険性がなくなったかどうか判断するための追加のエコー検査です。心拍確認のためのエコー検査のみ、当日検査だったので有料でした(確か500~600ルーブルぐらい)。

ロシアは強制加入医療保険(ОМС, обязательное медицинское страхование)を所持していれば、国立の医療機関(クリニックや総合病院)での医療サービスは基本無料で受けられるんですが、妊娠・出産に関わる費用も例外ではありません。РВП、ВНЖを取得済みの外国人も強制加入医療保険に加入できるので、私のように現地で生活している人間にとってはかなりありがたいです。まぁ…病院や医者を選択することはできないんですけどね。もし、病院や医者を自由に選びたい場合は、有料でやってくれますが、そこそこの出費にはなります。

ちなみに、この3回の胎児スクリーニングも無料です。

妊娠初期スクリーニング検査で実施される項目は2つ

先ほども書きましたが、妊娠初期におけるスクリーニング検査は胎児スクリーニング検査(超音波検査)と新型出生前診断(母体から採血した血液で染色体異常を調べる検査)の2つ。新型出生前診断はロシア語でбиохимический скриниг 1(первого) триместра、もしくはбиохимический анализ кровиと呼ばれています。

1人目妊娠中は、当時妊婦健診でお世話になっていたроддомで検査ができたんですが、妊娠時の年齢が35歳以上になると、リャザンではより精密に胎児スクリーニングができる周産期母子医療センターで検査を受けることになっているそうです。

妊娠時36歳だったので、私も周産期母子医療センターへ行くことに。あまりいい噂を聞かないので、行きたくないっていうのが正直な気持ちでした(苦笑)

最後に

本日は妊娠初期におけるスクリーニング検査について、私の経験を交えてお話しました。この時期は、妊娠できた嬉しさよりも不安のほうが大きかったです。36歳で双子妊娠…正直不安要素しかありませんでした…。そんな中での胎児スクリーニングと新型出生前診断。結果で異常は見られなかったとのことで少しホッとすることはできたものの、まだまだ先は長い。つわりも絶賛継続中だったのと、平日はほぼワンオペということもあり、身体的にも精神的にもけっこう辛かったです。つわりが終わったのは妊娠16〜17週頃だったんですが、今度は胃が圧迫されはじめ、今は別の辛さと戦う毎日です。単胎妊娠とは勝手が全然違うので、なかなか苦戦してます。記事を作成してる現在は21週(妊娠6ヶ月)ですが、お腹はすでに1人目妊娠時の8ヶ月ほど。一体どこまで大きくなるのか。そして、いつまで普通の日常生活が送れるのか不安な日々を送ってます。

管理入院だけは絶対に避けたいので、なるべく安静を心掛けてます(笑)

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g府

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