【ロシア妊娠出産記】有料クリニックでの精密超音波(エコー)検査

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妊娠36週を迎えたRIEです。現在も骨盤位(単殿位)のまま…、胎児を説得する日々が続いています。

本日は産院から指示のあった有料クリニックでの精密超音波(エコー)検査についてご紹介します。

国立の医療機関はあまりいい評判を聞きませんが、有料となれば話は別です。今回はそのときの経験についてお話ししたいと思います。

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【ロシア妊娠出産記】有料クリニックでの精密超音波(エコー)検査

妊娠33週で産院決定、そして医師からの指示

ロシアでは大体の場合、妊娠30週以降に産院探しが始まります。

国立の医療機関である産院(роддом)周産期母子医療センター(перинатальный центр)で出産を希望する場合、そもそも日本のような設備やサービスの質はあまり期待できないため、基本的には産院を選ぶというより医師を指名するのが普通です。

私自身、実際に出産を経験した知り合いの口コミを参考にし、医師を選びました。選んだときすでに33週だったという…。

日本ではあり得ないかもしれませんが、ロシアではごく普通のようです。

私が妊婦検診で通っていた産院の産婦人科は医師の評判があまりよくなかったため、別の産院で出産することにしました。そこで勤務する医師はとても腕がいいと評判ですが、建物は…まぁロシアの国立の医療機関っていう感じでした(苦笑)

医師からの指示

医師のもとへ1回目の検診に行ったときのことでした。

母子手帳(диспансерная карта)に目を通した医師が私のお腹を触診するや否や…。

30週に受けたエコー検査で骨盤位(単殿位)だったけど、今もそのままだね。骨盤も狭いし、頭位に戻ったとしても帝王切開になる可能性が高い。胎児が女の子だったら通常分娩も可能なんだけどね。私が信頼している超音波検査士が働いている有料クリニックを紹介するから、そこでエコー検査を受けてきてくれる?出産方法はそのあと一緒に考えましょう。

今まで国立の医療機関で無料でエコー検査を受けていた私でしたが、妊娠後期で初となる有料クリニックデビューが決まりました。

有料クリニックは料金が高いので、普段は絶対に行かない場所です(苦笑)

有料クリニックへ

Медицинский центр «Надежда»

産院の医師に紹介されたのは、リャザン市内にあるмедицинский центр «Надежда»と呼ばれる有料クリニックで、医師の指名付きでした。

しかも、指名された医師というのが夫の合気道の生徒さんの親御さんというおまけつき(笑)

リャザンでは有名な超音波検査士だということで、とにかくこの医師のもとで精密超音波検査を受けるように言われました。

知り合いと分かれば話はトントン拍子に進みます。電話で予約し、11月30日(妊娠34週)にエコー検査を受けに行くことになりました。

有料クリニックは日本並みのサービス

普段は国立の医療機関に通っている我が家ですが、有料のクリニックは有料だけあってやはりサービスの質が違います。

毎回有料クリニックに通う経済的余裕はないので本当に必要なときにしか行けないのがネックですが(苦笑)。

建物内が明るく清潔なイメージ

国立の医療機関も清潔なんですが、建物自体が古く、しかも薄暗いためどこか不衛生なイメージを持ってしまいます。国立の医療機関のあとに有料クリニックへ行くと、そこはまさに天国(笑)という感じです。

初めて国立の医療機関にお世話になったとき、「ここは牢屋!?」と思ったほどです。

クリニック入り口

白を基調としていて、室内が明るい。家具もすべて新品同様です。

待合室

お手洗いもとてもきれいで、日本のようでした。

化粧室

бахилыが用意されている

バヒール(бахилы)とは、ビニールでできたスリッパのようなもの

下の写真のように、靴の上から履きます。こうすることで、院内の床が汚れたり傷ついたりするのを防ぐことができます。ロシアに住んでいるとわかるのですが、ロシア(大都市を除く)は日本のように道路が整備されているわけではないので、靴が汚れることがけっこうあります。特に春先は雪が溶けて靴が泥だらけになることもしばしば。秋は秋で雨が多くなるので、やっぱり靴が泥まみれになります。

有料クリニックは必ず入り口にバヒールが置いてあります。

バヒール(бахилы)

国立の医療機関だと用意されていないことが多いため、持参するか院内のキオスクで買う必要があります。

ガチャポンのように小型自動販売機じどうで売られていることも。

国立の医療機関によってはバヒール(бахилы)が用意されているところもあります。

接客が丁寧

ぶっきらぼうで愛想がないと定評のあるロシア人ですが、やはりそれなりにお金のかかるところは接客も丁寧になります。有料クリニックで働いている医師は、国立の医療機関と有料クリニックで勤務していることが多いんですが、やはり有料か無料かで接客も態度も変わってきますし、一人の診察にかける時間も違います。

この違いがわかるようになってくると、

まぁ、無料だしね…。

という諦めの境地に達します(笑)。

最新医療機器

国立の医療機関の妊婦検診で用いる2Dエコーは、縦と横を映し出し平面的(2次元)で赤ちゃんを撮影したものですが、有料クリニックともなると医療機器も最新式です。

私がお世話になったクリニックでは、超音波診断装置はTOSHIBA Aplio MXが使われていました。3D/4Dはお腹の赤ちゃんのリアルタイムで鮮明な映像を見ることができるので、ワクワクしますよね。

国立の医療機関だと夫はエコー検査に立ち会えないのですが、こちらの有料クリニックでは立ち会いもOKとのことでした。

夫はいつもエコー写真でしか胎児を見たことがなかったので、かなり興奮してました。

たっぷり45分間丁寧にエコー検査

11月30日、予約した12時に待合室で待っていると、すぐに診察室に呼ばれました。夫の知り合いが医師だったということもあり、場は終始和やかなムード。画面に映し出された赤ちゃんの様子をひとつひとつ丁寧に説明してもらい、そのたびに感動する私と夫。

通常分娩ができるかどうか確認するための精密超音波検査だったんですが、私も夫も映し出された胎児の様子にくぎ付けでした。

私が通っている産院の産婦人科(国立)では、エコー検査のときに丁寧な説明などはほとんどありません。検査が終わるとエコーの検査結果だけ渡され、何か異常がある場合は「担当医のところへ行きなさい」と指示されるだけです(苦笑)。まぁ、これが無料と有料の差ですね。

ひとつひとつ丁寧に診てもらい、私たちの質問にもしっかり答えてくれた医師。

たっぷり45分間エコーで診てもらい、写真付きで2000ルーブル(約3400円)でした。

胎児の横顔

リャザンの平均月収は30000ルーブル(約51000円)なので決して安くはありませんが、丁寧に検査してもらったので、それだけの価値は十分あったと思います。私も夫も大満足でした。

精密超音波検査の結果…

エコーを受けたのが妊娠34週だったのですが、やはり骨盤位(単殿位)のままでした。

頭位に戻ったら通常分娩できますか?

あなたの場合、頭囲が週数に比べてけっこう大きいんだ。現時点で推定体重も2730gだし、もともと骨盤が狭いので頭が産道を通れない可能性があります。あとは医師との相談ですね。

確かに検査結果を見てみると、頭囲が33.2㎝と38週相当の大きさ。妊娠34週の割にかなり大きい…。

多少の誤差は出るとは聞いてますが、いよいよ帝王切開が濃厚になってきました。あとは、産院の医師との相談です。

私の場合、帝王切開になる要素がいくつかあるため、ほぼ諦めてます。せめて1回は通常分娩で出産したかったんですけどね。

まとめ

いかがでしたか?本日は有料クリニックでの精密超音波(エコー)検査についてご紹介しました。

今回有料クリニックに通って分かったことは、国立の医療機関は無料である代わりに必要最低限の検査しかできないということ。

つまり、必要に応じて有料クリニックで検査をしなければならないということがわかりました。

実は、これ以外にも眼科で通常分娩後に視力が低下しないかどうかも検査してくるように言われました。こちらもクリニックでの検査で、料金は900ルーブル(約1500円)でした。検査の結果、通常分娩しても視力には影響がないことわかりました。

無事出産できたらできたで、医師に謝礼を渡さなければならないので出費が重なりますね。

国立の医療機関であれば無料で出産できるそうなんですが、ほとんどの方は謝礼を用意するそうです。知り合いの看護師曰く、約1~2万ルーブル(約17000~34000円)が相場だとか。けっこう経済面が苦しいです。

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