【黄金の環】モスクワから1時間半!!現在を生きる聖地セルギエフ・ポサード

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ロシアを知る上で欠かせない世界遺産、それが黄金の環の古都群です。

ガイドブックにも紹介されている人気の観光スポットなので、ロシア旅行を考えている方で知らない人はまずいないはず。

中でも、セルギエフ・ポサードにはロシア最大の修道院があり、ロシア正教の中心的役割を担ってきました。

町全体が神聖な雰囲気に包まれており、他の都市とは一味違った魅力が詰まっています。

では、本日は現在を生きる聖地セルギエフ・ポサードの魅力をご紹介したいと思います。

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【黄金の環】モスクワから1時間半!!現在を生きる聖地セルギエフ・ポサード

黄金の環とは?

モスクワ北東に環状に並んでいるロシアの古都群、それが『黄金の環』(Золотое Кольцо)です。町を線で繋ぐと環状になることから、黄金の環と呼ばれるようになりました。

ロシアの古都群は、かつてイヴァン4世が即位し中央集権国家を構築するまで、ロシアの政治・文化の中心を担っていました。

ウラジーミル、スーズダリ、ヤロスラブリなど世界遺産に登録された歴史地区や建造物群を有する都市も多く、現在ではロシアを代表する観光地の1つとして人気があります。

ガイドブックなどでもよく紹介されているため、行ってみたい観光地の1つではないでしょうか?

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モスクワから最も近い古都「セルギエフ・ポサード」

セルギエフ・ポサードは、モスクワ州にある黄金の環の都市の1つで、モスクワから北東70kmあたりに位置しています。モスクワのヤロスラブリ駅から電車で約1時間半と、スーズダリ、ウラジーミルと並んで、日帰りで行ける観光都市として人気があります。

また、セルギエフ・ポサードには世界遺産に登録された大修道院があり、現在も信者の巡礼が絶えない美しい宗教都市でもあります。

至聖三者聖セルギイ大修道院(Свято-Троицкая Сергиева Лавра)

歴史

Juliya8 / Pixabay

至聖三者聖セルギイ大修道院は国内最大の修道院で、ロシアで最も尊敬される聖人、ラドネジの聖セルギイによって創立されました。

セルギイは1314年ロストフの貴族の家に生まれ、敬虔な両親のもとで育てられました。両親の永眠(1340年頃)後、兄ステファンと生まれ育ったロストフを去り、マカヴェッツ山に移り住みました。そして、そこで修道の庵と小さな会堂を建て、至聖三者(三位一体)の神に捧げました。

これが、至聖三者聖セルギイ大修道院の始まりです。その後、彼を慕ってたくさんの弟子が集まり、修道院となりました。

当時ロシアはモンゴルの征服(タタールのくびき)に苦しんでいましたが、聖セルギイがモンゴルの脅威からロシアを守り、死後聖者として扱われるようになりました。

正教ロシアの心とも言える至聖三者聖セルギイ大修道院ですが、ロシア革命後、他のロシア正教の教会同様厳しい迫害を受け、1919年には修道院が閉鎖され、教会の宝物や、戦争に使える銀製品は没収されました。

しかし、第二次世界大戦が始まり次第に戦況が悪化していくと、元ソビエト連邦の首相スターリンは、国民の動揺を鎮めるために正教会に協力を要請してきました。そして、1943年にクレムリンで開かれたスターリンとロシア正教会の代表者との会談により、教会の復興、神学校の再開、聖堂や修道院の返還へと繋がっていきます。

1991年ソ連崩壊後、ロシア教会の修道院や聖堂は急速に復興されます。現在、大修道院直属の修道士は200人だと言われています。

その後、1993年にはユネスコによって修道院全体と周辺の建造物群が世界遺産として登録されました。

現在でも礼拝者が絶えず、生きた聖地とも言える場所です。

至聖三者聖セルギイ大修道院の景観

では、ここからは一緒に写真を見ながら大修道院を巡ってみましょう。

大修道院入り口に描かれていたフレスコ画

中に入ると、14~18世紀に建てられた数々の教会の建築物が眼前に広がります。

まずは、16世紀に建てられたウスペンスキー聖堂です。青いドーム型の屋根の中央に金色の大きなドームが美しいですね。

Успенский собор(ウスペンスキー聖堂)

ウスペンスキー聖堂の隣には、1741年から1768年にかけて建てられた鐘楼があります。高さは88mで、ノヴォデヴィチ女子修道院の鐘楼より11m、モスクワのクレムリンにある鐘楼より6m高くなっています。

鐘楼(Колокольня)

こちらは、1686年から1692年にかけて建設されたトラペズナヤ教会です。

トラペズナヤ教会(трапезная церковь)

ウスペンスキー聖堂の近くにあるのは、ドゥホフスカヤ教会。1476年から1477年にかけて建てられました。

ドゥホフスカヤ教会(Духовская церковь,)

私が大修道院を訪れたのは12月。雪が降っていて、空がどんよりしていました。

7月や8月などの天気のいい日に行けば、素晴らしい景色を眺めることができます。

snow-dog / Pixabay

町の中心にたたずむ至聖三者聖セルギイ大修道院。

セルギエフ・ポサード駅から歩いて行くと、遠くから大修道院を見ることができます。

snow-dog / Pixabay

夏のウスペンスキー聖堂。晴れた日のほうが、色鮮やかさが目立ちますよね。

こちらは700年記念碑。

snow-dog / Pixabay

大修道院に関する情報

公式サイト:http://www.stsl.ru/
住所:141300, Московская обл., г. Сергиев Посад, Свято-Троицкая Сергиева Лавра
営業時間:5時~21時
利用料金・入場料:無料
※ただし、撮影料は別途100ルーブルかかります。

アクセス方法

電車の場合

地下鉄のコムサモーリスカヤ駅(ст. метро «Комсомольская»)に隣接しているヤロスラブリ駅から列車に乗って行くことができます。乗り換えなしで、約1時間半ほどです。

列車のチケットはロシア鉄道公式サイトで購入することができます。

ロシア語で検索する場合は、「Москва Ярославская (Ярославский Вокзал)」発の「Сергиев Посад」行で調べましょう。

実際にロシア鉄道の公式サイトで検索してみましたが、20~30分間隔で運行しているようですね。

席によって値段が変動しますが、安いと600ルーブル(約1020円)ぐらいから購入できるようです。

日帰りを想定して、帰りの列車の時刻も確認してみましょう。やはり、20~30分間隔で運行しているようですね。

バスの場合

地下鉄の«ВДНХ»駅から運行している長距離バス388番便で行くことができます。モスクワ発のバスは6時45分から22時50分まで、15~20分間隔で運行しています。渋滞がなければ、1時間半ほどで到着します。

なお、セルギエフポサードからの長距離バスは5時から21時05分までで、モスクワ同様15~20分間隔で運行しています。

まとめ

いかがでしたか?本日は黄金の環の古都セルギエフ・ポサードの至聖三者聖セルギイ大修道院をご紹介しました。モスクワから日帰り旅行できますし、セルギエフ・ポサードからまた別の黄金の環の都市を回っても面白いと思います。

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