【育児@ロシア】ロシアの子育て事情-保育園/幼稚園
保育園は生後2カ月、幼稚園は3歳から
保育園はロシア語でясли、幼稚園はдетский садと言います。後者は短縮形のсадикと呼ばれることもあります。
保育園は生後2カ月から3歳になるまで、幼稚園は3歳から通うことができます。ロシアにも公立と私立の保育園/幼稚園があり、どちらを選ぶかは親の判断となっています。
とあるサイトのデータによると、3歳から6歳までのほぼ85%は幼稚園に、1歳半から3歳までの42%が保育園に通っているそうです。
申し込みはゴスウスルーギ(オンライン)で
公立の幼稚園入園希望の場合は、子どもが生まれたらすぐにゴスウスルーギと呼ばれるポータルサイトで入園希望を出します。
第3希望まで出せ、公立であればどの園でも選べます。
日本では待機児童の問題がありますが、リャザンは希望すれば入園できます。
ちなみに、これはリャザンの場合ですが、多子世帯であれば希望を出せば優先して園に入れてもらえます。
我が家の双子が通ってる保育園
現在2歳7カ月の双子は10月から保育園に通わせています。新設されたばかりの園で、外観も室内もとてもきれいです。
保育園/幼稚園にはかならずロッカーがあります。子どもたちはここで身支度を整えます。
ビックリしたのは、女の子はヘアブラシを持って来ること。
そういえば、ロシアの女性ってかばんにブラシを入れてる人けっこういるんだけど、「こういうことか~」と納得。
室内は子どもたちが過ごす部屋と、昼寝をする部屋があります。
こちらの園には、自動昇降機が設置されていました。
ここ数年で、バリアフリー化が少しずつではありますが、進んでいる気がします。
どの園も入口にドアフォンが付いていてます。
仕組みはアパートやマンションの入り口のドアフォンと同じです。
何時から何時まで預けられる?
終日保育で保育園/幼稚園も朝7時から19時まで開いています。
フルタイムで働いてるママさんにとっては有難いんですが、国立機関に勤めていれば、育休期間中に解雇されることはまずないので(法律がある)、家庭の事情がない限り子どもが3歳になるまでは育休を選ぶ人のほうが多いです。
ちなみに、朝早くから夜遅くまで開いていますが、実際は朝8時ごろに預け、17時前後に迎えにくる親御さんがほとんど。
保育園/幼稚園によっては、19時ギリギリに迎えに行くと「閉園準備があるからもっと早く迎えに来い」と怒られることもあります。
というか、我が家は怒られました(苦笑)一応先生方の就業時間は19時までなんですけどね。
閉園準備とか言ってますが、実際は自分たちが早く家に帰りたいからそう言ってるんだと思います(笑)
国立機関に勤めている人たちは薄給なので、さっさと家に帰りたいという気持ちはわからなくもありません。
私も国立大学で日本語を教えてる身(2019年から産休&育休に入ってて2027年に職場復帰する予定)なので、痛いほどわかります(苦笑)
費用
ほぼすべての保育園/幼稚園が公立で、学費はリャザンでだいたい2500ルーブル(1ルーブル≒1.5円)です。
多子世帯(子どもが3人以上の家庭)は州によって学費が免除になったり、割引されたりします。
リャザンの場合、多子世帯の子どもが保育園/幼稚園に通う場合、1人目は20%、2人目は50%、そして3人目以降は70%が払い戻しされるようになっています。
我が家は多子世帯なので、格安で通わせてもらってます。1カ月分の月謝を先に支払い、あとで計算されて払い戻される仕組みなので、どのように計算されているのかは謎ですが…(苦笑)
なお、私立の保育園/幼稚園もあります。値段はピンからキリまで。
我が家は4人の子ども全員を私立に通わすことはできないため、全員公立です。
ちなみに、公立の場合はカリキュラムはどこも同じですが、新設された園のほうが園庭の遊具や室内の設備がしっかり整っています。
まぁ…園の新旧よりも、先生と子どもの相性が一番大切ですけどね。
朝昼晩3食+おやつ付き!
ロシアの保育園/幼稚園は朝昼晩3食付きで、昼寝のあとにおやつがあります。
朝食①
・ミルクのカーシャ
・ミルクココア
・バター
・白パン
朝食②
・バナナ
昼食
・ボルシチ
・ジュース
・黒パン
・にんじんのサラダ
・サワークリーム
・マッシュポテト
・茹でた牛ハツ
・トマトとたまねぎのスメタナソース
サワークリームはボルシチに添えるんだと思います。トマトとたまねぎのスメタナソースは…多分、茹でた牛ハツにかけて食べるのかな?
実際に見たことはないのでわかりません(苦笑)
おやつ
・クッキー(多分1枚か2枚)
・スネジョーク
乳製品の種類が多くていまだにケフィール、リャージェンカ、スネジョークの違いがよくわからないんですが、すべて乳飲料です。
スネジョークは甘い飲むヨーグルト。私には甘すぎて飲めません。
ちなみに、私はビオラクト(こちらも乳飲料)が好きです。ケフィールと似ているんですが、ビオラクトのほうが味がマイルドです。ケフィールは酸っぱすぎて飲めません。
夕食
・無糖の紅茶
・白パン
・ビネグレットサラダ
・オムレツ
保育園は朝食を2回に分けていますが、幼稚園は朝食は1回だけです。
保育園/幼稚園の食事で驚いたことは、飲み物に紅茶が出てくること。
保育園では無糖のようですが、長男が通っている幼稚園では、あま~い紅茶が出てきます。
こちらでは水のような感覚なのかな?
まぁ、日本人もお茶よく飲むしね。
日本のようにお弁当を作っていくことは一切ありません。働いているママさんにとっては有難いかもしれませんが、私は「1カ月に1回でもいいから、自分の作ったお弁当を持参させる日があってもいいのにな」と思ってます。
別に料理が上手なわけではないんですけどね。やっぱり日本のお弁当という文化を子どもたちにも教えてあげたいという気持ちがあります。
1日のスケジュール
保育園も幼稚園も大体一日のスケジュールは同じです。写真のスケジュールは双子が通ってる保育園のものです。
7.00-8.00 登園
8.00-8.10 体操
8.10-8.40 朝食の準備、朝食
8.40-9.30 自由時間(遊び)
9.30-9.50 2回目の朝食
9.50-11.45 園庭で散歩
11.45-12.30 昼食
12.30-15.15 昼寝
15.15-15.30 体操
15.30-16.00 おやつ
16.00-16.40 自由時間(遊び)
16.40-17.00 夕食
17.00-19.00 お迎え
冬でも園庭を散歩するのがロシア式(悪天候を除き)。
生まれたばかりの赤ちゃんも退院後すぐから外気浴をさせます。冬だろうが、マイナスだろうが関係ありません。
冬は特に日照時間が少なく、16時ごろには暗くなり始めるので、外で散歩させることはとても重要です。
日光浴しないと、ビタミンD(骨を丈夫にする)も生成されませんしね。
スケジュール見ると、規則正しい生活を送っているように感じます(実際どうなのか見たことないのでわかりませんが…)。
1クラス何人まで?
3歳までは15人以下、3歳から7歳までは20人以下と決まっていますが、最近は保育園/幼稚園の規模や設置されている設備などに基づいて定員が決められているようです。
我が家の長男(4歳11カ月)のクラスは現在14名いるそうです。
ただ、秋ごろからは鼻水や咳で休む子が増えてくるため、常に10人前後しかいません。
ひどいときは、みんな一斉に風邪を引いて、数日間2、3人しかいないことも(苦笑)
担任の先生は2人、アシスタントが1人
クラスには担当の先生が2人とアシスタントがいます。
保育園/幼稚園の先生はロシア語でвоспитатель、アシスタントはпомощник воспитателяと言います。前者はвоспитать(しつける)、後者はпомочь(手伝う)という動詞から作られた言葉です。
勤務形態は、7時から15時までと13時から19時までの2交代制です。
Утренник (発表会)
ロシアの保育園/幼稚園にもутренникと呼ばれる、日本で言うところの「発表会」があります。
秋の収穫を祝うウートレニクから、クリスマス(新年)や母の日、父の日を祝うウートレニクまでいろいろあり、この発表会に向けて子どもたちはいくつかの詩を覚えてくるように言われます。
発表会の時期が近づいてくると、担任の先生からWhatsAppのグループチャットに「この詩とこの詩を覚えてきてください」とお達しがあります(笑)
我が家は朝と寝る前に詩を詠んでいるんですが、長男はあっという間に覚えてしまいます。子どもの記憶力は恐ろしい。
そして、こちらのウートレニクですが、発表会の日には仮装します。
ネットショップで子供服を見ていると、карнавальный костюмの
長男は10月30日に秋の収穫を祝うウートレニクに参加したんですが、キャベツのコスチュームを着ました。
こちらも担任の先生から「〇〇のコスチュームを各自用意してください」と事前に連絡があります。
手作りの園もあれば、我が家のように購入OKの園もあります。
私不器用なので、ラッキーでした(笑)
発表会ですが、子どもたちの晴れ姿を両親が見に行くことはありません。
子どもたちだけで発表会をして、あとで写真やビデオがグループチャットに送られてきます(笑)
そういえば、去年のクリスマスを祝うウートレニクは夫が駆り出され、サンタクロース役として参加しました。
長男4歳。
「パパだー!!」
と言われた夫ですが、うまくごまかしたそうです(笑)
まとめ
現在、我が家では4歳11カ月の長男と2歳8カ月の双子がそれぞれ保育園と幼稚園に通っていますが、3人とも楽しんでいるようです。
我が家は多子世帯なので、お金がかかりそうなイメージがありますが、ロシアは子どもがいる世帯に対してさまざまな支援策を行っていて、多子世帯は特に手厚いため、今のところ資金面での負担は全く感じていません。
費用面でも書きましたが、リャザンの保育園/幼稚園の月謝は約2500ルーブルですが、我が家は3人通わせても7500ルーブル。
多子世帯は割引制度があるので、ここから半分ぐらいは払い戻されます。
長男は幼稚園のほかに9月から国立の音楽学校も通わせていますが、週に1回45分ずつ、お絵描き、粘土、演劇教室、芸術の歴史にピアノお稽古とカリキュラムが充実してるのに、月謝はたったの500ルーブルです。
ロシア独特の
安い=良くない
という考え方もありますが、今のところそのように感じたことはありません。
そりゃ、私立に比べたら…というのはありますけどね(笑)この月謝でこの質、十分です。
むしろ、これで文句言ってるロシア人の親御さんはすごいと思います(苦笑)
ということで、本日はロシアの幼稚園と保育園についてご紹介しました!
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