2021年9月下旬に妊娠が発覚した我が家ですが、担当医が休暇中というロシアあるあるに見舞われ、結局受診は10月21日(妊娠8週目)に。「エコー検査で心拍確認できるかな」と不安と期待が入り混じった複雑な気持ちで受診するも、その日は問診と内診のみ(笑)
私はロシアで2回妊娠してるんですが、2回とも受診当日に産院でエコー検査(有料)をしてもらいました。
…がなぜか今回はなし。
妊娠初期での稽留流産を経験したこともあり、11月18日の妊娠初期胎児スクリーニングまで待つのは心配…ということで、後日夫の知り合いが働いている有料クリニックで超音波検査をしてもらうことになりました。
今日はそのときのお話をしたいと思います。
【ロシア在住日本人妊娠&出産②】妊娠9週有料クリニックで初超音波検査
リャザンで有名な超音波検査士の知り合いのもとへ
我が家は夫が意外と顔が広く、何かと知り合いに助けてもらうことが多いんですが、今回は知り合いの超音波検査士に心拍確認をお願いしました。合気道を教えている教え子の親御さんなんですが、リャザンではけっこう有名な方で、親切・丁寧、腕も確かで常に予約が埋まっている患者からの支持が高い方です。
事情を説明すると、快く引き受けてくれроддомを受診した翌週に予約を手配してくれました。久しぶりの有料クリニックです。民間サービスに慣れちゃうと、国立の医療機関に行きたくなくなっちゃう(苦笑)
ちなみに、有料クリニックでは靴カバー(бахилы)も吸水シート(одноразовая пеленка)も持参する必要はありません。

入口に設置してある無料の靴カバー
ウォーターサーバーまであって、水も無料です。あぁ、このサービスの差よ。有料だとこうも違うのね(涙)
早速エコー検査
まずは経腹エコーから。妊娠初期は経腟エコーが当たり前だと思っていたんですが、知り合いが経腹でチャレンジしてみて、よく見えなかったら経腟にするとのことでした。知り合いだから配慮してくれたのかもしれませんが、ロシアでいろいろ経験済(心電図検査のときにカーテンのない窓の前で上裸になるとか・笑)なので、特に何とも思いませんでした。慣れって怖い(苦笑)まぁ、もしかしたら心拍確認のことで頭がいっぱいで、恥ずかしいとか考える余裕がなかっただけかもしれませんが。
でも、結局経腟エコーになりました(笑)服を着脱する手間が省けてよかったと思ったんですけどね。
薄暗い部屋での検査、そして長い沈黙。すっごく緊張する瞬間です。唯一の救いは、エコーの様子がモニターで見れること。国立の産院じゃ検査中に見せてはくれません(検査士の機嫌のいいときはたま~に見せてくれるときもあるけど笑)。
知り合いがときどきブツブツ独り言。
まさか…また稽留流産…?と不安になりつつ、モニターを凝視して自力で心拍確認を試みる私(笑)
すると、そこで気が付いた。
ん?あれ?なんだ?なんか2つあるぞ。え?
なんと双子発覚!!

RIE、見える?おめでとう。双子だよ!!
と映し出されたのがこちら。

双子のエコー写真
まさかの双子判明。稽留流産のことばかり考えていたので、青天の霹靂とはまさにこのこと。心配していた心拍も確認が取れ、とりあえずホッとしました。エコーの結果、私の場合、二卵性双生児(разнояйцевые близнецы)で、その中でも絨毛膜が2つで羊膜が2つの「二絨毛膜二羊膜双胎(дихориальная диамниотическая двойня)」だということがわかりました。日本ではDD双胎とも言うようですね。ちなみに、一卵性双生児はロシア語でоднояйцевые близнецыと言います。
双子の分類は膜性によって3つに分けられるそうなんですが、ロシア語にするとこうなります。
- 絨毛膜が2つで羊膜が2つの「二絨毛膜二羊膜双胎(DD双胎)」⇒дихориальная диамниотическая двойня
- 絨毛膜が1つで羊膜が2つの「一絨毛膜二羊膜双胎(MD双胎)」⇒монохориальная диамниотическая двойня
- 絨毛膜が1つで羊膜が1つの「一絨毛膜一羊膜双胎(MM双胎)」⇒монохориальная моноамниотическая двойня
絨毛膜の数=胎盤の数、羊膜の数=胎児が成長する部屋の数と考えるとわかりやすいかもしれません。
さて、話を戻します。
エコー検査が無事終わり、知り合いが検査結果とエコー写真を準備すると、ニコニコしながら

アレクセイ(夫)に双子の妊娠について僕から話してもいい?
と聞いてきました。
「もちろん、かまいませんよ~」と下着をはきながら(笑)私が答えると、看護師さんが慌てて

RIEも旦那さんの反応見に行かないと!(笑)
と言われました(笑)どうやら、知り合いはアレクセイの反応が楽しみで自分から話したかったようです(笑)ということで、私も急いで着替えて知り合いの後をついていくことに。
夫ビックリ
夫と息子は検査室の外で待機してたんですが、知り合いが検査室から出てくるとすぐに駆け寄ってきました。エコー検査が長かったので、心配していたようです。知り合いはアレクセイにお祝いの言葉を述べ、握手。そして、ピースサインで双子だと教えました。一瞬何が何だか状況が呑み込めずポカーンとするアレクセイ。

双子だよ!
それを聞いて、思考が停止するアレクセイ。そりゃ、そうだ。心拍確認でエコー検査してもらってるのに、まさかの双子が判明したんだから(笑)今でもアレクセイの焦ってる様子を思い出すと笑ってしまうんですが、帰りの車でしきりに「仕事増やさないとな~…」と漏らしていたのは印象的でした。まぁ、そうか。我が家の場合、私が外国人なので「母親資本」(материнский капитал)は対象外だからね。
「母親資本」(материнский капитал)とは、簡単にいってしまうと、子どものいる世帯が国から財政援助を受けられる制度です。用途は
・住宅関係(住宅の購入、修繕など)
・教育関係(子供の教育費)
など限定的ですが、このおかげで少子化に歯止めがかかっているとも言えるロシアの少子化対策です。

知り合いのロシア人は3人目出産後に国からリャザン郊外に土地をもらってました(笑)
受け取れる金額や条件は毎年変更があるのですが、地方都市に住んでいるならかなりの金額です。母親がロシア人でなければいけない(他にもいろいろ条件があります)ので、我が家は受け取れませんが(苦笑)息子は一応ロシア国籍も取得してるんですけどね~。
また話が脱線してしまいました。
知り合いが働いている有料クリニックですが、かなり丁寧にエコー検査してもらって、200ルーブル(≒350円)しかかかりませんでした。検査項目を見ると、「心拍確認」と記載されていたので、安くなるように配慮してくれたんだと思います。

私が通っているроддомは、有料でエコー検査する場合週数にもよりますが、700ルーブルはします(笑)
やっぱり有料クリニックのほうがいいの?
ここからは少し真面目(?)な話を。
ロシアでは全国民が強制加入医療保険(ОМС, обязательное медицинское страхование)を持っていて、国立の医療機関(クリニックや総合病院)で、無料で医療サービス(一部の治療に関しては有償)を受けることができます。РВП、及びВНЖを取得した外国人もこの保険に加入することができます(が、毎年年末に更新手続きがあるのでけっこう面倒です・笑)。
さて、国立の医療機関ですが、先ほどお伝えした通り、基本的に無料で医療が受けられます。…が、不便な点もあります。まず、病院や医者を選択することはできません。というのも、住んでいる区域によって管轄している医療機関が細かく決められているからです。次にサービスの質です。こちらも期待できません。民間とは雲泥の差です。
例えば、超音波検査の場合、国立の産院で無料で検査受ける場合、機器は古く2Dエコーのみ(産院によっては最新のタイプもあるかもしれません)。不愛想な検査士が自分のほうにモニターを向けて淡々と進めていくスタイルで、検査中に胎児について説明してくれることはほとんどありませんでした。前回妊娠18週のときに受けたエコー検査で切迫流産と診断を受けたんですが、その時は一切説明などはなく「とりあえず異常があるから、この診断書を持ってかかりつけ医のところへすぐに行って。そこで全部説明してくれるから。」と冷たく言い放たれたこともあります。

国立の医療機関に勤務している医者が民間でも掛け持ちしてることがほとんどなんですが、給料が違うのでサービスに差が出るのは仕方がないんですけどね。
じゃあ、有料クリニック一択?
上述した通り、確かにいろいろ不便な点もあるんですが、やっぱり無料で医療を受けられるっていうのはありがたいです。私は現地の国立大学に勤務しているんですが(現在育休中)、月収が15000ルーブル(≒22500円)ということもあり、まぁ…選択の余地はありません(爆笑)病院や医者を選択することはできませんが、比較的設備が整っている病院もありますし、丁寧に診察をしてくれる医者もいるので、そういうときはラッキーだと思ってます(笑)
慣れれば「ま、こういうもんだよな」と諦めることもできますが、日本のサービスや機器に慣れてしまっている場合、軽くカルチャーショック受けるかもしれません(笑)
要するに、慣れです。あとは、日本のようなサービスが苦手な人だったら、国立の医療機関いいかもしれません。
最後に
本日は有料クリニックでの超音波検査についてお話しました。もともと双子に憧れていた私ですが、多胎妊娠はリスクが高いとネットで知っていたので、うれしさというよりも、無事に生まれて来てくれるか不安のほうが大きかったのが正直な気持ちです。今この記事を書いているのは、安定期と呼ばれる21週に入ってからなんですが、すでにお腹が妊娠8カ月?という感じでグングン大きくなっています。妊娠折り返し地点、まだまだ何が起こるかわからないので、お腹の子ども優先で体を大事にしていこうと思っています。
ロシア語会話集おすすめはこちら♪
コメント
初めまして。
双子ちゃんとママさんが日々、健やかに無事であること☆
日本から祈り願っています
これからもブログ楽しみに読ませてもらいます。身体や体調にムリのないようによろしくお願い致します(*´ω`*)
ふぁーふぁ様
コメントありがとうございます!まさか自分が双子を授かるとは思ってもいなかったので、今でも信じられません。
体調が安定しない日が多く、更新速度は遅くなってしまうかとは思いますが、是非また遊びに来てくださいね!