ロシアの祝日はいつ?由来は?どんな風にお祝いするの?

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みなさんは、ロシアにどんな祝日があって、何日あるかご存じですか?

どんな祝日があるかは知らないけど、なんとなく日本より多いんじゃない?

そんなイメージを持たれている方は多いと思います。

でも、実際のところはどうなんでしょうか。

ということで、本日はロシアの祝日に焦点を当て、どんな祝日があって、どんな風にお祝いをしているのかをひとつひとつご紹介していきたいと思います。

是非、最後まで読んでくださいね。

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ロシアの祝日って何日あるの?

気になる祝日の日数ですが、2018年現在ロシアの祝日は8日。

…あれ?意外と少ないかも?

と思った方も多いはず。

ちょっと、ほかの国と比べてみましょう。

アメリカや多くのヨーロッパ諸国では国が定める祝日は11日、日本に関しては15日もあるんです。

ほかの国と比べると、ロシアの祝日って少ないんですね。

どんな祝日があるの?

さて、ロシアの祝日が8日ということがわかりました。

それじゃ、ロシアにはどんな祝日があるんでしょうか。一覧表を作ってみたので、ご覧ください。

1月1日 新年 Новый год(ノーヴィ ゴード)
1月7日 ロシア正教クリスマス Рождество Христово(ラジュジェストヴォー フリストーヴァ)
2月23日 祖国防衛の日 День Защитника Отечества(ジェーニ ザシートニッカ アテチェーストヴァ)
3月8日 国際婦人デー Международный женский день(メジュナロードヌィ ジェンスキー ジェーニ)
5月1日 春と労働の祝日 Праздник Весны и Труда(プラーズドニーク ヴェスヌィ イ トルダー)
5月9日 戦勝記念日 День Победы(ジェーニ パベーディ)
6月12日 ロシアの日 День России(ジェーニ ラシーィ)
11月4日 民族統一の日 День народного единства(ジェーニ ナロードナヴァ イェジンストヴァ)

※1月1日から1月7日は新年の休暇(Новогодние каникулы)でお休みです。

※祝日が土日になる場合は、翌週の月曜日が振替日となります。

祝日の由来は?どんな風にお祝いするの?

Новый год(ノーヴィ ゴード)

С новым годом!!(ス ノーヴィム ゴードム)

元旦はロシア語で「Новый год」(ノーヴイ ゴード)、直訳すると「新しい年」です。日本の大晦日の夜といえば除夜の鐘ですが、ロシアはプーチン大統領の演説を聞いて、シャンパンで新年を祝います。町によっては、深夜0時になったと同時に町中で花火が打ち上げられ、明け方まで続くことも。

花火って…夏のイメージだけど?

確かに、私たち日本では夏のイメージが強いですよね。

 

でも、ロシアではお正月や結婚式によく打ち上げられています。花火専門店があり、年末になるといろんなところで打ち上げ花火を買うことができます。

日本のような御節料理ってあるの?

お正月といえば御節料理ですよね。残念ながら、ロシアには日本のような御節料理はありません。しかし、食卓には豪華な大皿料理が並びます。どの家庭でも必ず出てくるのが、オリビエと呼ばれるサラダとみかんです。

興味のある方は、【ロシア料理】お正月定番サラダ「оливье」(オリヴィエ)も合わせてご覧ください。

artteacher999 / Pixabay

Рождество Христово(ラジュジェストヴォー フリストーヴァ)

1月7日は「ロシア正教クリスマス」です。ロシア正教会では旧暦のユリウス暦を使っているため、カトリックのクリスマスとは時期が異なります。知らないとちょっとビックリしますよね。

ロシアでもクリスマスは盛大に祝われてる?

運営者の経験上、ロシアのクリスマスよりもお正月のほうが盛大に祝われてると思います。実際、運営者の教え子に質問しても、「お正月のほうが大切」と答える子が多いです。なお、日本では「クリスマス=プレゼント交換」のイメージがありますが、こちらではお正月にプレゼント交換をします。クリスマスがあまり祝われないのは、もしかしたらソ連時代に宗教が禁止されたことと関係があるのかもしれません。

それじゃ、12月25日のクリスマスは?

若者の間ではお祝いされることもありますが、基本的には何もしません。

それじゃ、クリスマスツリーはいつから飾られるんだろう…?

ロシアの場合、12月初旬から1月下旬ぐらいまでクリスマスツリーが飾ってあります。日本だと、クリスマスが終わったらすぐにお正月モードに入りますが、ロシアは約2ヶ月間ツリーを楽しむことができます。

День Защитника Отечества(ジェーニ ザシートニッカ アテチェーストヴァ)

2月23日は「祖国防衛の日」です。1918年にソ連の赤軍がドイツ軍との戦いに勝利したことから、祖国防衛に携わった軍人を称える日になりました。もともとは「赤軍の日」と呼ばれていましたが、ソ連崩壊後に現在の名前となりました。近年は軍人に限らず、男性に日ごろの感謝の気持ちを伝える日として定着しています。日本のバレンタインデーに似ていますね。

プレゼントはするの?何をあげるの?

もちろん、プレゼントをします。2月に入ると、スーパーなどの店頭には男性用のプレゼントの特設コーナーが設けられ、シャンプー&ボディソープのセットやシェービングフォーム、下着、靴下などが並ぶようになります。人によって渡すものは違いますが、日常生活で使えるものをあげる人が多いようです。中には日曜大工の道具をプレゼントする方もいます。ロシア人男性はちょっとした日曜大工なら自分の手でほとんどやってしまうため、日曜大工用品はかなり喜ばれます。

Международный женский день(メジュナロードヌィ ジェンスキー ジェーニ)

3月8日は「国際女性の日」と呼ばれる祝日で、女性に日ごろの感謝を伝える日です。男性は女性に花束をプレゼントします。人気の花は春のシンボルである「ミモザ」や「チューリップ」など。町中の男性が花屋に押しかけるため、花屋の前は長蛇の列ができます。1年の中でもっとも花屋が儲かる日とも言われているぐらいです。もちろん、花束以外のプレゼントもします。相手の好みに合わせて香水やお菓子などをあげる人も。最近は女性同士でお祝いすることも増えてきました。

バレンタインデーとホワイトデーもお祝いするの?

ロシアにはバレンタインデーとホワイトデーを祝う習慣はありません。その代わりに「祖国防衛の日」と「国際女性の日」があります。

「国際女性の日」はすべての女性が1年でもっとも輝ける日と言っても過言ではありません。とにかく両手いっぱいの花束にプレゼントの嵐。男性は大変ですが、幸せそうな女性の顔を見るとやっぱりこういう風にお互い感謝の気持ちを伝えあうのは大切なんだなって思います。

pixel2013 / Pixabay

Праздник Весны и Труда(プラーズドニーク ヴェスヌィ イ トルダー)

5月1日は「春と労働の祝日」と呼ばれ、日本のメーデーに相当する日です。モスクワ市内ではデモ行進やパレードが行われるため、主要な道路は歩行者天国になります。「春」という言葉があるとおり、5月に入るとロシアでは本格的な春を迎えます。そのため5月から本格的なダーチャシーズンが始まります。5月は1日と9日に祝日があるので、連休を利用してダーチャでゆっくりする人も多いです。

ダーチャについて知りたい方は、ダーチャに招待された時に使える便利なロシア語のフレーズをご覧ください。

День Победы(ジェーニ パベーディ)

5月9日は「戦勝記念日」です。1945年5月9日にナチスドイツに勝利した日で、毎年町ごとに大々的な軍隊のパレードが行われます。もっとも盛大なのはモスクワの赤の広場で開催されるもので、毎年大統領も参列します。リャザンではメイン通りでパレードが行われたあと、レーニン広場で訓練のデモンストレーションや炊き出しなどが振舞われたりします。

↑リャザンのメイン通りで行われたパレード

↑炊き出し(ソバの実のカーシャ)

↑「いざ、ベルリンへ」

День России(ジェーニ ラシーィ)

6月12日は「ロシアの日」です。ロシアがソ連から独立を宣言した日を祝うために制定されました。比較的新しい祝日で、以前は「ロシア国家主権宣言採択の日」という名前でしたが、2002年からは「ロシアの日」に改名されました。毎年全国でお祝いのイベントが開かれています。モスクワの赤の広場やクレムリンは特に盛大に祝われ、夜にはクレムリンをバックに豪華な花火が打ち上げられます。

День народного единства(ジェーニ ナロードナヴァ イェジンストヴァ)

11月4日は「民族統一の日」です。1612年、モスクワがポーランドに支配された際、解放に導いたクジマ・ミーニンとドミトリー・パジャールスキー公を祝うために制定されました。実は赤の広場の聖ワシリー聖堂の前にある記念像はこの二人がモチーフになっているんです。新しい祝日なので他の祝日のような盛大なイベントはありませんが、町によってはパレードや行事が開催されています。

休暇日数ランキング

国民の祝日だけで見ると、ロシアより日数が多い日本。

ってことは、ロシア人は日本人よりも働いてる日数が多いってこと?

それでは、国民の祝日だけでなく世界の休暇日数をちょっと見てみましょう。

 

オンラインホテル予約サイト大手のHotels.com(ホテルズドットコム)によると、世界の休暇日数(土日を除いた休日の合計)ランキングで1位に輝いたのは…なんとロシアの40日!!一方、日本はというと26日間。

【世界の休暇日数ランキング】
1. ロシア(40日)
2. イタリア(36日)
2. スウェーデン(36日)
4. フィンランド(35日)
4. フランス(35日)
4. ノルウェー(35日)
4. ブラジル(35日)
8. デンマーク(34日)
8. スペイン(34日)
10. コロンビア(33日)
〜〜〜〜〜
20. 日本(26日)

国立大学に勤務する運営者の有給休暇は何日?

では、実際にロシアの国立大学で働いている運営者の有給休暇は何日か…気になる方もいらっしゃるはず。何日だと思います?

 

実は、年間56日もあるんです。

土日と祝日は含まれておりません。

 

っえ、そんなに!?いつ有給が取れるの?

基本的は大学が夏期休暇に入るときにまとめてもらいます。

運営者が勤めている大学の場合、7月6日から8月30日までの約2ヶ月です。

 

2ヶ月もあったら、することなくて暇になるんじゃ…?

そんなことはありません(笑)ダーチャで家庭菜園をしていたら、世話をしたり収穫した果物や野菜を調理して瓶詰にしたり…とけっこう大忙し。まとまった休みがあると、普段できないことに挑戦できたりするので、有意義に使えます。

まぁ…その代わり学期中は週6で勤務、週12~14コマこなさなければならないため、精神的にも肉体的にもけっこう大変なんですけどね。

 

ちなみにロシアの年次休暇ですが、職種によっても細かい規定があるそうです。

正直なところ、「休むために働く」と言っても過言ではないかもしれません。

でも、こういったリフレッシュ期間があるからこそ「次またガンバろう!!」っていう気持ちにもなるんですよね。

まとめ

いかがでしたか?

最後は祝日とはちょっと関係がありませんでしたが、きっと気になっていた方も多いと思ったので、一緒に記事に載せてみました。

なお、ロシア旅行を考えている方は、なるべく祝日と重ならないように予定を立てることをおすすめします。というのも、祝日は飲食店やスーパー、一部のお店以外は営業していないから。でも、祝日によっては、イベントやパレードを見学することもできるので、万が一重なったとしても何か新しいことを発見できるかと思います。

旅行をお考えの方は、是非参考にしてください。

 

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