2020年新型コロナウイルスの影響により、ロシアはもちろん、世界各国で出入国の制限をおこなう対策が行われています。
コロナ禍だということもあり、渡航を自粛している人もいれば、渡航規制により帰れない人もいると思います。
私自身、今年は渡航を避けたかったのですが、どうしても帰らなければならない事情があり、息子と二人で一時帰国をすることにしました。
今回はモスクワ(シェレメチヴォ空港)から一時帰国した際のお話をしたいと思います。
これから、日本へ渡航を考えている方の役に立てば幸いです。
【体験談】ロシア在住日本人「コロナ禍での一時帰国、PCR検査、そして2週間の隔離」
コロナ禍での渡航規制
現在はロシア政府による国際線定期便の運航禁止期間中(ロシアにおける新型コロナウイルス感染症関連情報は、在モスクワ日本国大使館のサイトをご覧ください)です。
しかし、JAL(日本航空)が日本への帰国を希望される方、ロシアを出国、日本に入国することが可能な日本国籍以外の方の渡航希望者向けに、月に2回(第2、3金曜日)モスクワ-羽田区間の臨時便の運航を行っています。
私は日本国籍でロシアの滞在許可(Вид на жительство)を持っているので、基本的に両国への出入国は自由に可能です。
往路はヘルシンキのヴァンター空港経由で、復路は羽田からの直行便です。
11月から来年の1月までもすでに臨時便の案内がJALの公式サイトで発表されています。
見たところ、10月分までは月2回の運航だったのですが、11月からは月によっては3回運航することもあるようです。
「当局の認可取得を前提に」ということなので、状況によっては変更になるかもしれません。
現在のシェレメチヴォ空港の様子
シェレメチヴォ空港には複数のターミナルがあるんですが、今回はFターミナルを利用しました。いつもはターミナルDなので、ちょっと新鮮でした。
建物の中ではマスクと使い切り手袋の着用が義務付けられているようなんですが、手袋を着用している人は誰もいませんでした。
マスクを外してる人もいたので、コロナ対策は緩めという印象。
渡航規制中ということもあり、人はほとんどいませんでした。
ベビールームは一応あったんですが、コロナ禍ということで空港の利用客が少ないからなのか、ドアが閉められていて利用できませんでした。
仕方がなかったので、多目的トイレで授乳しました…。まぁ、ロシアですね。
JALの臨時便
今回、私は10月25日に日本語教育能力検定試験を受験する予定だったので、10月9日の臨時便で一時帰国することにしました。
航空券は決められた販売期間があるので、事前にJALに確認の電話をしましょう。
夫は仕事の関係で一緒に行けず、息子と二人旅。前回の一時帰国は息子が生後3ヵ月のとき。
でも、夫と3人でのフライトだったので特に心配することもありませんでした。
母子でのフライト回数は今回初!!今回はコロナ禍で、しかもトランジットありの渡航でビクビクしてましたが、そこは日本の航空会社。
行き届いたサービスのおかげで、不便さを感じることなく快適な空の旅を楽しむことができました。
中央の4列席(バシネット利用可)に座ったんですが、私たち以外は空席だったので広々使えました。
このとき生後9ヵ月だった息子はすでに10㎏(母子手帳の成長曲線の上限ギリギリ)。
バシネットの耐荷重が10.5㎏だったので、残念ながら利用はできず…(涙)。
バシネットの耐荷重は航空会社によって異なるので、必ず確認してくださいね!
羽田に到着する2時間ぐらい前に体調が悪い方が横になれるスペースが空いたということで、一番後ろの席へ案内してもらえました。
贅沢にも中央の4列席をベッド代わりに使わせてもらうことができ、私も息子の隣に横になることができました。
ずーっと抱っこしてたので、すっごく有り難かったです。
日本のおもてなし精神最高!!
羽田空港でのPCR検査から荷物受け取り
羽田空港に到着すると、入国審査の前にPCR検査の会場に案内されます。
普段使用されていない一番離れたところに会場が設置されていたため、飛行機から降りて会場まで10分ぐらい歩きました。
案内してくれた職員さんがしきりに謝っていたのを見て、「あぁ、日本に帰ってきたんだな…」と思わず感傷に浸ってました(苦笑)
会場では、流れ作業的に順々に担当者のブースに行きます。機内でもらって記入したフォームもこのときに提出します。
その後投票所のようなブースに案内され、そこで容器に唾液を溜めます。
ブースに入ると、目の前に唾液の採取の仕方について説明書きがあり、「ふむふむ…」と読み終わったときにふと視線を上に向けたら、ご丁寧にレモンの写真が貼ってあり思わず笑ってしまいました。
息子はというと、生後10ヵ月で自分で唾液を出すことができなかったので、綿棒で鼻の粘液を採取してもらいました。
案の定全力で拒否。ギャン泣きして必死に逃げようとしてました…。これ、ロシアに帰るときもしなくちゃいけないのかと思うと今から心が痛みます…。
検体を採取後は待合室に通されます。大きな電光掲示板があり、検査結果が出ると自分の番号が表示されます。
無事陰性が判明したらピンク色の陰性証明書がもらえるので、それを持って入国審査と荷物の受け取りへとコマを進めることができます。
検体提出してから呼ばれるまでけっこうあっという間でした。時間にすると30分ぐらいかな?
私は息子がいたので飛行機を降りたのが一番最後でした。降りてすぐにむすこのおむつ交換をして、それからPCR検査の会場へ行きました。
それでも荷物の受け取りまで2時間弱だったので、早い人だったら1時間~1時間半ほどでPCR検査から荷物の受け取りまでできると思います。
思っていたよりスピーディだったのでビックリしました。
まぁ…それでも子連れでトランジットありのフライトのあとだったのでなかなかハードでした!!
ちょっと余談になってしまいますが…。
PCR検査の結果を待っている間ベビールームを利用したんですが、調乳用のお湯があって超ビックリ!!!!
改めて日本のサービスの高さに感動しました。これ、ずっと日本に住んでいたら当たり前すぎて気が付かなかったんだろうな~…。
逆カルチャーショック(いい意味での)というやつですね。
いつもなら荷物が来るのを待っているんですが、今回は荷物が私たちのことを待っていてくれました(笑)
ベルトコンベアも止まってたし!!なんか新鮮でした。
2週間の自宅待機
現在、日本では新型コロナウイルス感染症の水際対策として、日本に帰国後、決められた場所(自宅等)での2 週間の待機が義務化されています。
幸いにも私は実家が都内にあるので、この日は親戚に羽田空港まで迎えに来てもらい無事帰ることができました。
公共交通機関は使えないので、空港から自宅あるいは14日間待機をする場所が遠いと、どう移動するかという問題が出てきますよね。
厚生労働省(保健所)からの健康確認
PCR検査の担当者から、自宅待機中に厚生労働省(保健所)からの健康確認の連絡があると聞いていました。そして、自宅待機が解除になる10月25日の前々日(つまり、23日)に自宅に電話がかかってきました。
健康上特に異常がなければ、それで確認は終わりです。けっこうあっさりしてました。
ちなみに、厚生労働省(保健所)からの健康確認の連絡は2種類あって、電話かLINEアプリを選ぶことができました。
ただし、LINEでの連絡を受けとるためには日本国内で利用可能なスマートフォンと携帯電話番号を両方持っている必要があります。
私のLINEアカウントはロシアの電話番号に紐づけされているので、電話での連絡になりました。
それにしても、本当にあっさりしててビックリしました。
自宅待機終了し、翌日から通常の生活へ
自宅待機が終了した翌日が日本語教育能力検定試験だったんですが、無事受験することができてホッとしています。
2週間の自宅から外出できないのはなかなか大変でしたが、その分勉強する時間を確保することができたので結果オーライでしょうか。
今は普通の生活を送っています。
まとめ
今回シェレメチボ空港から羽田空港まではヘルシンキ経由で約13時間かかりました。
空港や機内での感染など、どうしても敏感になってしまう時期で不安でしたが、
シェレメチヴォも羽田空港もほとんどの便が欠航していることから、空港が一番安全なのでは?というくらい人が居ませんでした。
機内では子連れ私たちにも手厚く接客してくださり、安心して一時帰国することができました。
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