2018年11月に初めて妊娠するものの、その後7週で稽留流産となってしまい掻爬手術を経験。
その後2019年4月に2回目の妊娠が発覚、毎日ビクビクしながら日々の生活を送っていた私でしたが、妊娠も17週を迎え心身ともにもっとも安定すると言われている妊娠中期を迎えたとき…それは起こりました。
なんと、妊婦検診でのエコー検査でまさかの切迫流産診断。
本日は切迫流産の診断を受けた際の経験談をご紹介します。
【ロシア妊娠出産記】妊娠18週、切迫流産で10日間の病院通い!?
妊娠17週目のエコー検査で切迫流産の診断
それは、エコー検査3回目のときに突然言い渡されました。
切迫流産(угрожающий выкидыш)です。今すぐに主治医のところへ行ってください。
へ…?…っえ!?ど、どういうことですか?赤ちゃんは大丈夫なんですか!?
とにかく主治医のところへ行って。全て説明してくれるから。
まさに青天の霹靂とはこのこと。安定期を迎え、少しホッとしていた矢先の出来事でした。
エコー検査は専門医が担当
日本では産婦人科医がエコー検査から患者の診察・診断まですべて一人で行っているかと思いますが、ロシアでは、エコー検査は専門医が担当し、産婦人科医は患者の診察と診断のみを行っています。
なお、産婦人科医はロシア語でакушер-гинекологと言います。
そのため、エコー検査で異常が見つかったとしてもそれ以上のことは一切教えてくれません。まぁ、自分の担当業務じゃないんですから、当たり前ですが…。
私がエコー検査を受けたのは8月2日。
産婦人科医による妊婦検診は14日だったんですが、異常があったため予約なしですぐに主治医のところへ行くように指示を受けた私。
蘇る稽留流産の辛い経験。ようやく安定期に差し掛かり少しホッとしていた私でしたが、一瞬で頭が真っ白になりました。
エコー写真と診断書を渡され、待合室でしばし呆然とする私。
今、11時。主治医は14時から診察開始だから…。予約がないと待たされる可能性もある
し、このまま待合室で先生を待ってよう…。
現在ロシアでは、病院内に設置してある端末機、もしくは自宅のインターネットから事前に診察予約をすることができます。診察予約は15分間隔なんですが、予約がない場合は、事前予約した人がいないときに診察をしてもらう以外方法はありません。
そのため、いつ診察してもらえるかは不明。何時間も待たされることもあります。
一度出直してもいいかと思ったんですが、
診察開始前から待ってたら、もしかしたらすぐに診てもらえるかもしれない。
と思い、11時から待つことにしました。
14時に主治医の診察開始
不安な中、11時から3時間待合室で待っていた私。この日、私以外に4人も予約無しの患者さんがいました。
…が、やはり事前予約の人がいたので、そちらの患者さんが優先です。いくら予約なしで何時間前から待っていたとしても、関係ありません。
これ、長丁場になりそうだな…。
と覚悟していた私。
すると、14時30分ごろに主治医が待合室に出てきて、私を見るなりエコー検査の結果を催促。どうやら、私が診察前から待っていたのを考慮してくれたようす。
結果を見るや否や診察室に呼ばれた私。11時から待っていたのですでに疲れ切っていましたが、診察開始してから30分で診察室に呼ばれたのはラッキーでした。
Дневной стационарへ
エコー結果を見た主治医から言われた一言。
お腹の張りによる切迫流産ね。当病院のдневной стационарに通ってもらうわ。今紹介状を書くから。今日は金曜日だから、来週の月曜日9時15分に入院の手続きをしに来て。
2種類の入院方法
私が知っている限り、ロシアには2種類の入院方法があります。1つは、госпитализация、つまり病気やけがの治療などのために一定の期間、病院に入ることです。
私が稽留流産で掻爬手術のために入院したときに、主治医から入院のための紹介状(направление на госпитализацию)を書いてもらいました。
そして、もう1つはдневной стационар。こちらは入院とは違い、毎日指定された時間に病院へ通い、診察や治療を行います。入院するところまではいかないけど、経過観察が必要な場合にこちらの方法が取られているようです。
わかりました。それじゃ、今後の治療法はдневной стационарの担当医から指示をもらえるってことですね?
ええ、そのとおりよ。妊婦検診は14日だったわね。それまでには退院できると思うから。そうしたら、予約通り私のところへ診察に来てね。
わかりました。
ということで、翌週の月曜日からдневной стационарに通うことになりました。
Дневной стационарの手続き
月曜日、指定された9時15分に入院手続きをしに行くと、すでに数名の患者さんが手続きを行っていました。
これから、担当医のところへ案内するから、ハラート(халат)に着替えてスリッパを履いて待っていてください。なお、病棟内に手荷物は持って行けないので、すべてこちらに預けてください。
本当は出産時に入院するはずだったのに、まさか切迫流産でお世話になるとは全く思っていませんでした。
この産婦人科病院では、毎日新生児が誕生することもあり、なるべく外からのウイルスを持ち込まないように厳戒態勢がとられていました。そのため、手荷物に関してもとても厳しかったです。
着替えましたか?それじゃ、今から看護師が病棟まで案内しますね。
そして、驚いたことに病棟内も勝手に歩くことができませんでした。
担当医のいる場所までいくには、必ず看護師の付き添いで行かなければならないのです。
すごい厳しいな~。
と思いましたが、衛生面のことを考えると納得できました。
担当医との対面
入院手続きが済み、看護師に案内されるまま病棟に行くと、若い担当医が待っていました。まず問診があり、その後心音チェックと検体採取、お腹の張りの状態を確認し、薬を処方してもらい初日は終了。
赤ちゃん元気ね~。お腹の張りが若干あるから、Магне В6という薬を薬局で購入して、1日3回2錠ずつ服用してください。お腹の張りを感じたらすぐに休んでね。身体の負担になるようなことは極力避けてください。
わかりました。
明日11~12時にまたこちらへ来てください。
今日のように入院手続き窓口から看護師に付き添ってもらって中に入るんですか?
あなたは入院の手続きが済んだから、明日からは別の専用入り口から入れるわよ。дневной стационарの人専用に小部屋が用意されているから、そこで着替えて病棟に入ってね。
わかりました。では、明日11~12時ですね。ありがとうございます。
ということで、この日から11日間土日を除きほぼ毎日病院通いがスタート。
毎日担当医の診察(心音・お腹の張りの状態のチェック)をして、帰宅というコースでした。
切迫流産の診断を受けたときはどうなることかと思っていましたが、とりあえず自宅で薬を服用し、安静にしていればいいとのこと。
ダーチャでちょっと作業しすぎたかな…。散歩も張り切ってやってたし…。
と思い返すと反省する点がチラホラ。夫が1ヵ月の出張でいなかったため、自分では気が付かないうちに無理をしてしまったようです。
処方されたмагне В6
お腹の張りを緩和させるために処方された薬がこちら。
1箱60錠入りで、500ルーブル(約800円)でした。1日に3回2錠ずつ服用だったので、10日間分です。
特に副作用もなく、薬のおかげでお腹の張りも大分良くなりました。
私が通っている国立産婦人科病院
私が現在お世話になっている国立産婦人科病院です。
敷地内はきれいに整備されていて、建物自体もとてもきれいです。
自宅からは車で15分ほどのところにあります。現在は1ヵ月に1回妊婦検診に通っています。
10日間の病院通いは大変でしたが、病棟の医者、看護師さんともにとても優しい方ばかりだったので、安心して通えました。
まとめ
本日は、切迫流産で10日間の病院通いをしていた時の経験をご紹介しました。まさか1年の間に流産と切迫流産で入院することになるとは思ってもいませんでしたが、病院側の適切な処置のおかげで現在は無事妊娠25週を迎えようとしています。
今でこそお腹の張りがわかるようになりましたが、このときはまだお腹の張りというものがどんな状態なのかもわからなかったので、エコー検査で切迫流産だと判明して本当によかったと思っています。
ロシアに来て以来病院にお世話になる回数が増えてきていますが、毎回医療サービスの質が上がってきていると感じています。
まだ出産という大イベントが残っているので、一体何が待ち構えているのかドキドキしていますが、何事もなく終わってくれることを祈るばかりです。
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